ブログ「台湾は日本の生命線!」より
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台湾応援の日本人に中国人怒る−正名街頭署名活動で
日本李登輝友の会理事・台湾研究フォーラム会長 永山 英樹
二月八日、我々「日本李登輝友の会」のメンバーや、在日台湾人のグループなどが東京
の新宿駅前で台湾正名の署名活動を実施。法務省の入国管理局が外国人登録で、中国への
配慮で台湾人に「中国」の国籍を押し付けるのを止めさせようと訴えたところ、多くの通
行人が署名に応じてくれた。
そのような一般国民の良識に励まされ、マイクや肉声で「台湾人は中国人ではない」と
懸命に叫んでいたところ、一人の老人が怒って何かを言ってきた。台湾の歴史に通じた人
で、どうも「台湾人が中国語を使うのはけしからん」と言いたいようだ。こちらが「中国
人の国民党による台湾言語の撲滅政策の影響がある」「それでも多くの人は日常的に台湾
語を使っている」と話すのだが、一切耳を傾けない。署名をするわけでもない。「ただ大
人しい台湾人を説教したいだけの、よく見かける傲慢なタイプだな」と、台湾人と誤解さ
れて説教されながら、同じ日本人として恥ずかしくなった。
それはともかく、それから間もなくして、今度は若い女性がやってきて、再び「言語」
が問題となったのだ。
中国人だった。署名に応じるふりをして、大きな字で「バカ」と書きなぐり始めたので、
すぐにそれだとわかった。
ただちにペンを押さえつけたのだが、憎悪に満ちた形相で私を睨みつけ、決して手を離
さそうとしない。おかげでペンはバラバラに壊れた。
そこで私はあることを試したくなった。この怒れる中国人に「台湾は中国の領土ではな
い」との真実を伝え、納得させることができるかどうかをだ。
穏やかに「台湾は中国のものではない」と切り出すと、「あなたは日本人だろう」と非
難する。
これこそが多くの中国人に共通した思いだ。つまり「なぜ中国人の問題に、日本人が口
を挟むのか」と言うわけだ。
そこで「なぜ台湾が中国の領土だと思うのか」と尋ねた。すると「(台湾人も中国人と)
同じ言葉を使っているからだ」と言う。
たしかに漢語使用地域が拡大が、中華帝国の版図の拡大と重なった歴史経緯はあるもの
の、やはりおかしな理由である。私が「アメリカ人はイギリス語を話すが、あそこはイギ
リスのものか」と聞くと、それで何も答えられなくなった。
それでも何かを言おうとするのだが、言いたいことはわかっている。私はそれを制し、
「あなたは『同じ民族だ』と言いたいのだろう」と聞いた。そして「シンガポールの人口
の大多数は中国系だが、あそこは中国のものではない」と話すと、相手はそれで、もう何
も反論できなくなった。
私は説得を続けるため、「この署名は日本政府に向けたもので、中国政府を非難するも
のではない」と強調すると、署名用紙にある説明を「読ませて」と言う。そしてそれをつ
ぶさに読み終えるや、硬い表情を崩さぬまま、黙って立ち去った。
私はその人を必ずしも怨んでいない。おそらく愛国心から、良かれと思って妨害の挙に
出たのだろう。しかし、たとえ私の説明で「この日本人の言うことには一理ありそうだ」
と感じたとしても、それを受け入れることはないかも知れない。なぜなら理性をも打ち消
してしまうのが、あの国の「愛国心」だからである。
その日はもう一人別の中国人女性が、やはり我々に向かって何か大きな罵声を浴びせて
きた。私はこのときは、わざわざ大勢の通行人に聞こえるように拡声器で、「中国人は黙
りなさい。あなたの国は台湾侵略を止めるべき。私たち日本人は、台湾侵略に反対する。
台湾を断固守る」とやって見た。
その中国人を支持すべきか、それとも台湾応援の我々を支持すべきか。道行く人々にそ
のことを考えさせようと思った次第。群衆は「台湾侵略」の言葉に反応、驚いた顔を一斉
にこちらへ向けた。
中国人と議論をし、相互理解などを求めても無駄だ。「台湾侵略反対」を国民の合言葉
にし、強い意志を示さない限り、理性も何もない中華膨張主義に、何の歯止めすら掛ける
ことはできない。