6月24日発行の「台湾週報」(第2148号)で、去る5月末に刊行した本会機関
誌『日台共栄』創刊号について紹介していただいた。ここに全文を紹介します。
また、いつも読み応えのある最終ページの「春夏秋冬」欄では、第2回総会に寄せ
られた李登輝前総統の祝辞や、5月の総統就任式参列訪台団でお会いしたときの李
登輝前総統の発言も、そのポイントがたいへん手際良く紹介されています。ここ
に併せて全文を紹介します。
尚、この「台湾週報」はB5判、16ページ立てで、週1回発行している台湾駐日
代表処の機関誌ですが、台湾情報満載のとても貴重な情報誌です。このボリュー
ムとこれだけの発行回数で、定価(1部)100円、年間購読料4,000円は絶対お得。
申し込みは下記へ。
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(編集部)
■李登輝友の会が機関誌創刊 「日台共栄」隔月でスタート
「日本李登輝友の会」は平成14年(2002)12月15日に「文化交流を主とした新
しい日台関係を築き、日本と台湾の共栄をめざし」て設立され、その後ますます
の発展を遂げ、このほど機関誌を定期発刊する体制も整えられた。
同機関誌は会の目的通り「日台共栄」と命名され、創刊号は6月1日付けで、各
会員の手元に届けられた。創刊号では阿川弘之会長の「台湾と私」、李登輝前総
統「台湾精神と日本精神」、黄文雄氏の「日台共栄前史?」の他、台湾正名運動
や総統選挙視察団報告などが掲載されている。同誌は今後隔月1日付けで発刊され
、「創刊の辞」にもあるように、「日台の友情を深めるために有益な論考や交流
活動の情報、他では知りえない台湾情報なども掲載」される予定である。なお同
誌は「日本李登輝友の会」会員に送付される。
お問い合わせはTEL:03-5211-8838
E-mail:ritouki-japan@jeans.ocn.ne.jpまで。 (本誌編集部 6月)
[6月24日付「台湾週報」第2148号]
■春夏秋冬
この6月1日、東京・千代田区の東條会館で、ある総会があった。参会者は200名
に近く、陳水扁総統就任式(5月20日)のすぐあとのせいか、会場は活気に満ちて
いた。「日本李登輝友の会」の第2回総会だ。この総会に李登輝前総統から祝辞が
寄せられた。李前総統の発言は著書の他に各種マスコミのインタビューでもよく
拝見するが、こうした会の祝辞の中にこそ、李氏の赤誠が現れている気がする。
同会に対し李氏は「私が総召集人を務めた昨年9月6日の正名運動にも参加され、
また今年2月28日の『百万人 人間の鎖』運動に呼応し、東京で『台湾支持』をア
ピールするデモ行進を行い、台湾人を励まして下さったことにも感謝します」と
述べ、次のような苦言も呈しておられた。
「世界の方々に知ってもらいたいのは、歴史的に見ても国際法的に見ても、台湾
は中国の領土ではないということです。そして、台湾がいかなる国家形態を採る
かは、台湾人自身が決定するべきということです。ところがこれら自明の理を、
なぜ日本政府は理解しようとしないのでしょうか。中国は台湾併合をもくろむ侵
略国家です。このような国に日本が配慮し、その言いなりになることは、明らか
に台湾侵略に加担することに等しいのです」
陳水扁総統の再選に2月28日の「百万人人間の鎖」運動が大きく貢献したと見ら
れるところから、これを支援した「日本李登輝友の会」や「台湾研究フォーラム
」も、貢献の一端を担ったことは確かだ。日本の社会がこのように台湾の心の声
を真摯に受けとめ、さらに広く発信されることを切に望みたい。
またこの総会に先立ち、陳水扁総統就任式に同会が招かれ、会の訪台団(黄文雄
・団長)が式典に参加したが、その翌日(5月21日)一行は李登輝前総統を訪ね、ざ
っくばらんな会話が交わされた。李氏は語った。「台湾はこれからね、前よりも
もっと努力しなければならない。そして台湾の民主化を固めていく。私の希望と
してはアイデンティフィケーション(帰属意識・一体化)を、この4年間で75%へ
持って行く。その間に憲法を作り直しするとかね。国の名前も変えちゃうんだ」
さらに李氏はこの席で、台湾で近いうちに八田與一の映画が製作されることを
明らかにした。総督府技官であった八田氏は石川県の出身だ。李氏が日本で訪れ
たいところは、芭蕉の「奥の細道」と石川県と聞く。日本にもまた、李氏の肉声
でその赤誠を聞きたいと願っている人は多い。それを妨害する雑音が消されるの
はいつの日になるだろう。 (K)
[6月24日付「台湾週報」第2148号]
*本会の第2回総会は5月30日に開催。
*第2回総会への李登輝前総統のご祝辞は、本誌第22号(6月3日付)に全文掲載。
*5月21日の李登輝前総統のご発言は、本誌第21号(5月30日付)に全文掲載。
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