暑い日が続いていますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。もはや、台湾の暑さは慣れっこ
なのですが、さすがに今年の日本の暑さは耐え難いものがあります。7月はいくつかの講演と打ち
合わせがあり、2週間ほど、国内にいましたが、東京、大阪はもちろん、山口や新潟、山形、岐阜
など、行く先々のすべてが猛暑でした・・・
このたび、「台湾を学ぶ会(臺灣研究倶楽部)」というものを立ち上げました。これは台湾に関
心のある皆さんと共に台湾について学び、その魅力を掘り下げていこうというものです。旅行先と
しては人気沸騰中の台湾ですが、私は台湾について考える面白さ、台湾について学ぶ面白さをより
多くの皆さんと分かち合うことを目指したいと思います。
本会では各方面のエキスパートをお招きし、片倉が聞き役となって、お話をうかがいます。台湾
の日本語世代の老人や湾生の皆さん、戦争体験者などのほか、台湾に関連して専門性のある方や、
特殊な体験をしている方などにお話をうかがう予定です。
第一回は2017年7月15日、大阪市の阿倍野市民学習センターで開きました。旧樺山小学校の卒業
生にお越しいただき、往年の暮らしぶりについてお話をうかがいました。日本統治時代の暮らしぶ
りや学校生活、かつての台北の町並み、引揚げ時の様子などを語っていただきました。おかげさま
で、募集開始からわずか3日で定員の60名に達し、関心の高さを嬉しく思いました。
当日は最初に片倉が1時間程度、日本統治時代の台北について基礎事情をお話しし、その後にゲ
ストに登壇いただきました。同窓会を切り盛りしてこられた上野正和さん、独自に台湾研究を続け
ている大川敬蔵さん、そして、栄町通りの有名店「辻商店」の御曹司・辻正道さんが興味深いお話
を聞かせてくれました。特に樺山小学校の校歌を唄ってくださった時の誇らしげな表情が個人的に
は印象に残りました。
http://www.katakura.net/xoops/html/modules/wordpress/index.php?p=2542
第二回は2017年7月25日、台北市内で行ないました。日本統治時代の麻豆に生まれ、台北市内で
育った新元久さんを囲みました。新元さんのお祖父様は台湾総督府鉄道部長の新元鹿之助で、皇太
子殿下(後の昭和天皇)の台湾行啓(ぎょうけい)の際、一行をご案内した人物。今回は部内限定
発行の貴重な写真帖もご紹介しました。
また、名門として知られる師範学校附属小学校時代の話や疎開先の蒜頭(さんとう)・嘉義市の
話、また、田健治郎総督と台湾総督官邸、鉄道ホテルなどの思い出をうかがいました。なお、新元
さんは戦後、明治製菓に勤務。「きのこの山」や「チェルシー」の産みの親としても知られていま
す。子供時代に台湾で味わったチョコレートやビスケットがその源にあるのは言うまでもありませ
んね。
http://www.katakura.net/xoops/html/modules/wordpress/index.php?p=2551
「台湾を学ぶ会(臺灣研究倶楽部)」は片倉が個人で立ち上げたもので、資金もなく、できるこ
とは限られていると思います。ただ、各地に協力を申し出てくださる方もあり、そういった方々の
力をお借りしながら、できることからやっていこうと思います。
会は不定期開催で、片倉のスケジュールによって、時には開催に時間があいてしまうことがある
かもしれません。また、告知が直前になりがちなことはご了承ください。告知はtwitterとFB、拙
サイト「台湾特捜百貨店」で行ないます。
なお、開催地は東京、大阪、台北を基本としますが、リクエストがあれば、その他の都市でも行
なっていきたいと思います。
台湾は旅行先としても非常に魅力的な土地ですが、深く接することで、思いも寄らぬ奥深い一面
を見せてくれる土地だと思います。お越しの際は、ぜひノート持参でお越しください!