昨日の本誌で、高校生の台湾修学旅行をめぐって、文部科学省が今年4月に発表した平成
23年度の統計資料(高等学校等における国際交流等の状況について)から台湾を消し去っ
ていた問題について、産経新聞の記事を紹介しつつ、統計資料を作成している国際教育課
の担当者が「『単純な処理ミス。通知上のミスで合算したようだ』と説明している」と述
べていることに対し、「この担当者の説明はウソだ。『単純な処理ミス』などではない。
意図的に台湾を消し去り、中国に合算したのだ」と指摘した。
23年度の統計資料(高等学校等における国際交流等の状況について)から台湾を消し去っ
ていた問題について、産経新聞の記事を紹介しつつ、統計資料を作成している国際教育課
の担当者が「『単純な処理ミス。通知上のミスで合算したようだ』と説明している」と述
べていることに対し、「この担当者の説明はウソだ。『単純な処理ミス』などではない。
意図的に台湾を消し去り、中国に合算したのだ」と指摘した。
下村博文(しもむら・はくぶん)文部科学大臣も昨日、閣議後の会見で「ミスで済まさ
れることではない」と不快感を示したと産経新聞が伝えている。
本誌で指摘したように、これはミスではない。修学旅行先を尋ねる調査の質問を「訪問
国はどこですか」という、国名を選ぶ方式に変更したことが原因なのだから、決して「単
純な処理ミス」などではない。
担当する文科省の国際教育課国際理解教育係は、本会からの問い合わせに「外務省のホ
ームページにのっとった」と変更理由まで示していたのだから、意図的に台湾を消して中
国に含ませたのだ。ミスで済まされることではない。
「中国と台湾は分けて」修学旅行先ミスで文科相が不快感 「ミスでは済まない」
【産経新聞:2013年11月15 日】
文部科学省が平成23年度に実施した高校の海外への修学旅行実態調査で、渡航先の「台
湾」を「中国」と合算していた問題について、下村博文文科相は15日の閣議後会見で「初
歩的な事務処理上のミスだと報告を受けているが、それで済まされることではない。中国
と台湾を分けて集計を出すよう、強く指導した」と不快感を示した。
同省は今年4月、合算により中国への渡航者数は2万2千人に達し、米国の2万6千人に次ぐ
2位とする結果を公表。
ところが、自民党の木原稔衆院議員の指摘を受けて台湾を別に算出したところ、台湾は1
万2千人、中国は9千人と逆転していたことが判明。同省は今年10月、台湾と中国を分けた
正しいデータをホームページ上で公表した。