潮匡人氏も「NHK反日プロジェクト」と批判

潮匡人氏も「NHK反日プロジェクト」と批判
「日台戦争」の出典『日清戦争−秘蔵写真が明かす真実』の著者も激怒

 本日付の産経新聞で評論家の潮匡人氏がNHK「JAPANデビュー」問題について取
り上げ、「公共放送としてほおかぶりを決め込むのは許し難い」と糾弾している。

 ところで、NHKは「日台戦争」という用語の出典として『日清戦争−秘蔵写真が明か
す真実』(講談社、1997年)と『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年)の
2著を挙げ、「1990年代に日本の台湾統治の専門家が『日台戦争』と名付け、以後研究者
の間では、この表現が使われるようになっています」としている(4月18日発行、本誌1020
号)。

 前著の著者は檜山幸夫・中京大学法学部教授、後著は川島真・服部龍二編によるものだ
が、何と、檜山幸夫・中京大学法学部教授が「JAPANデビュー」第1回の「アジアの
“一等国”」の放送内容に激怒しているという。

 信頼できる筋によると、昨年、檜山教授は台湾近代史についての番組を制作するからと
いうことでNHKの取材を受けた際、NHK側がほとんど台湾近代史についての知識を持
ち合わせていないようだったので、後藤新平などの事績を詳しく伝え、また他の取材者も
紹介して欲しいとのことで紹介した。ところが、後日、4月5日放送の番組を見た紹介者か
ら「どうしてあんな内容に作ったのか」などと強烈なクレームが入ったという。檜山教授
自身は「番組は見ていないが、かなり恣意的な編集をしている」との感想を洩らしつつ、
そのような編集をしたNHKにかなり怒っていたそうだ。「犯罪的」だとも言っていたと
いう。

 つまり、放送内容は、檜山教授に説明した事前説明とかなり食い違っていて、それは
「犯罪的」なほどの違いだったことを示唆している。「日台戦争」の用語はさて置き、N
HKが取材し、出典の一つに挙げた著者からも批判されている事実は重い。

 となると、いよいよ放送法に抵触する可能性が高くなってきた。潮匡人氏が批判するよ
うに「公共放送としてほおかぶりを決め込むのは許し難い」し、「ほおかぶりを決め込む
のは難しい」状況になってきたと言える。

 なお、本日付の産経新聞は「異論暴論」欄でも、月刊「正論」編集部の川瀬弘至氏が
「“証人”NHKに憤り」の見出しの下、6月号で河添恵子が「JAPANデビュー」問
題を取り上げていることを伝えるとともに、連載中の「NHKウオッチング」でも、中村
粲氏が「台湾風俗の展示を勝手に『人間動物園』と名付けて批判したNHKの放送は事実
を歪曲(わいきょく)するもの」などと指摘し、番組の問題点を詳細に論証していること
を伝えている。

 下記に潮匡人氏の「断層」と、この「異論暴論」を併せてご紹介したい。 (編集部)


潮匡人:NHK反日プロジェクト
【5月6日 産経新聞「断層」欄】

 NHKの「プロジェクトJAPAN」。看板とは裏腹に、内容は「プロジェクト・アン
チJAPAN」と題すべき反日番組と堕している(「正論」6月号「クロスライン」拙稿
参照)。

 批判が集中したのは4月5日放送「アジアの“一等国”」。川添恵子氏は「『NHKに
騙(だま)された』“反日台湾”を捏造(ねつぞう)した許されざる取材手法」(前掲
「正論」)を指弾。湯浅博氏も「歴史を歪曲(わいきょく)する方法」を批判(4月30日
付産経)。小林よしのり氏も西尾幹二氏も批判する。

 批判を浴びたNHKはどうしたか。「日本李登輝友の会」の公開質問に、番組プロデュ
ーサーはこう「回答」した。

 「私たちは番組内容が偏向していたり、事実関係に間違いがあるとは考えていません」

 われわれはそう考えていない。明らかな「偏向」と考えている。現に取材を受けた当事
者が「騙された」と言っているのだ。公共放送としてほおかぶりを決め込むのは許し難い。

 政府が「村山談話」を閣議決定し、踏襲している以上、公共放送として、その歴史認識
を踏襲せざるを得ません。私がNHK会長なら、そう「回答」したかもしれない。いずれ
にせよ、特殊法人(NHK)特有の役人根性に染まっている。

 政府公認の歴史観でも、こう言えよう。日本は台湾統治に成功した。だからこそ朝鮮半
島では失敗も犯した。NHKはそうした視点も放棄した。

 番組は3年間続く。その間、受信料を強制徴収する正当性が回復する見込みはない。 

                                   (評論家)


川瀬弘至:“証人”NHKに憤り
【5月6日 産経新聞「異論暴論」欄】

■“反日台湾”を捏造した許されざる取材手法 河添恵子

 4月5日に放映されたNHKスペシャル「アジアの“一等国”」をめぐる問題で、番組に
登場した台湾人の元医師が、「日本のよいところも話したのに放送されたのは悪いところ
だけ。NHKに利用された」などと、一方的な放送姿勢を批判している。この番組に対し
ては日台友好団体などから「反日台湾を印象づけるためとしか思えない」との抗議も上が
っており、元医師の証言は注目を集めそうだ。

 「正論」6月号の「『NHKに騙された!』“反日台湾”を捏造(ねつぞう)した許さ
れざる取材手法」と題したノンフィクション作家、河添恵子氏のリポートの中で、痛烈な
批判をしたのは柯(か)徳三さん(87)。番組では、戦前の台湾で日本人から差別を受け
た“生き証人”として登場し、「学校に台湾料理の弁当を持っていくと日本人に笑われる
から、日本式の弁当にしてくれと母に頼んだ。母は苦労したと思う」などと証言していた。

 だが、河添氏が柯さんから聞いた話では、柯さんがNHKの取材に対し、日本統治時代
に台湾のインフラ整備が進んだことや教育が充実したことなどを長時間説明したのに、す
べてカットされたという。また、戦後の日本が台湾を見捨てたことへの不満を述べたつも
りだったのに、番組では、まるで戦前の日本に対する批判のように編集されたという。

 6月号ではこのほか、連載中の「NHKウオッチング」でも、「台湾風俗の展示を勝手
に『人間動物園』と名付けて批判したNHKの放送は事実を歪曲(わいきょく)するもの」
などと指摘。番組の問題点を詳細に論証している。           (川瀬弘至)

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