岸信夫防衛相が述べた英国最新鋭空母「クイーン・エリザベス」日本寄港の意義

岸信夫防衛相が述べた英国最新鋭空母「クイーン・エリザベス」日本寄港の意義

 岸信夫・防衛大臣は9月6日、山崎幸二・統合幕僚長(陸将)と山村浩・海上幕僚長 (海将)らを伴い、9月4日に日本に初めて寄港した英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を米海軍横須賀基地に視察、艦上でジュリア・ロングボトム駐日大使や英軍司令官らと会談後、「艦上で共同発表を行い、日英防衛協力を今後も継続して発展させていく決意を表明」(防衛省・自衛隊ツイッター)したという。

 岸防衛大臣は3日に行った定例記者会見で「9月4日から9日までの間、英空母『クイーン・エリザベス』が、そして、9月5日から7日までの間、英補給艦『タイドスプリング』が在日米軍横須賀海軍施設に、また、同じく9月5日から7日までの間、オランダのフリゲート艦『エファーツェン』が海上自衛隊横須賀基地に寄港」すると述べるとともに、クイーン・エリザベス率いる英空母打撃群と海上自衛隊の護衛艦や航空自衛隊の戦闘機などが「パシフィック・クラウン21」と称する一連の共同訓練を実施していると説明、そして「こうした英空母打撃群の日本寄港や自衛隊との共同訓練の実施は、長い歴史と伝統を有する日英防衛協力が『新たな段階』に入ったことなどを示す象徴となるものであります」と、その意義について述べた。

 防衛省の松川るい・政務官もクイーン・エリザベスの日本寄港について「長い歴史と伝統を有する日英関係が「新たな段階」に入ったことを示す象徴です」と、岸防衛相とまったく同じ見方を自らのツイッターでつづっている。

 昨年に引き続き、日米印豪のクアッド(Quad)は8月23日からグアム島及び周辺海空域やフィリピン海において共同訓練「マラバール2021 」を行ってもいる。

 岸大臣も松川政務官も、クアッド4ヵ国の共同訓練「マラバール」も、英国との共同訓練「パシフィック・クラウン21」も、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化のためであると強調する。

 安倍晋三前首相が唱道した「自由で開かれたインド太平洋」構想が米国のみならず、いまでは英国やフランス、オランダなどヨーロッパまでも含む多くの国々で共有されていることに、改めて感慨を深くする。

 それとともに、中国はこれをどう見ているのかも気になるところで、AFPBB Newsが岸防衛相の英空母「クイーン・エリザベス」視察について報じた最後に少し触れているのでご紹介したい。—————————————————————————————–英の最新鋭空母、日本寄港で中国に圧力【AFPBB News:2021年9月7日】

【AFP=時事】英海軍の最新鋭空母「クイーン・エリザベス(HMS Queen Elizabeth)」が、4日から日本に寄港している。インド太平洋地域の海洋で存在感を強める中国に対し、日米とその同盟諸国からの圧力を強化する作戦の一環だ。

 クイーン・エリザベスが率いる英空母打撃群はここ数週間、日本の周辺諸国で寄港し、同盟諸国の艦船と共に訓練を行ってきた。

 6日には岸信夫(Nobuo Kishi)防衛相が、寄港先である神奈川県の米軍横須賀基地を訪問。空母視察を終えた後、記者団に対し、同空母による日本寄港と共同訓練は日英の意図を明示するものであり、日英の防衛協力は両国の安全保障だけでなく、インド太平洋と国際社会の平和と安定に寄与すると表明した。

 在日英国大使館は声明で、今回の派遣は「英国と日本の緊密で永続的なパートナーシップと、インド太平洋地域における海洋安保への英国のコミットメントを強力に示す」ものだとしている。

 6万5000トンのクイーン・エリザベスは、英国で建造された中では最大の水上艦で、英国の艦船6隻と潜水艦1隻、さらに米駆逐艦1隻とオランダのフリゲート艦1隻から成る打撃群を率いている。

 この空母打撃群は「英国を出発する海・空の軍事力の集結としては今世代で最大」とうたわれている。中国の共産党機関紙・人民日報(People’s Daily)系の環球時報(Global Times)は7月の論説で、中国政府が同空母打撃群に対抗措置を講じる必要性を感じる可能性があると警告していた。

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