台湾総統選挙─世論調査で馬英九氏が蔡英文氏をリードするも支持率は低迷

台湾総統選挙─世論調査で馬英九氏が蔡英文氏をリードするも支持率は低迷
親民党は国民党と分裂、台湾団結聯盟は「棄馬保台」とECFA中止を訴える

 来年1月14日に投開票が行われる「双英対決」と言われる台湾の総統選挙は、立法委員選
挙も同時に行われる、台湾選挙史上初のW選挙だ。この総統選挙について、TVBSが7月
11日、「聯合報」が7月15日にそれぞれ世論調査の結果を発表した。

 TVBSの世論調査によると、中国国民党主席の馬英九現総統の支持率は44%、かたや
民進党の蔡英文主席は36% 。また「聯合報」の世論調査では、馬氏の支持率は43%、蔡氏
は37%だったそうで、馬氏が少しリードを広げたようだ。

 蔡英文事務所によれば「民進党独自の世論調査では、全体では蔡氏の支持が馬氏を上回
っており、また初投票の若者層でも両者の支持率にほとんど違いはないと反論している」
と報じられている。

 すでに本誌で報じたように、馬氏は6月12日に選挙事務所を開き、執行長には前中国国民
党秘書長(幹事長に相当)の金溥聰氏をつけ、6月19日には副総統候補として呉敦義・行政
院長を指名している。

 対する民進党はようやく6月22日、蘇貞昌氏を選挙委員会主任委員などとする選挙対策本
部の幹部人事を発表したものの、いまだ副総統候補を発表していない。また同党の立法委
員比例代表名簿を巡る党内論争は激しく、すっきり進まない党内事情が世論調査に影響を
与えたようだ。民進党は13日に立法委員比例代表名簿を発表したが、党内の実力者から蔡
氏側近の蕭美琴氏と鄭麗君氏を候補者リストに入れたことに批判が起きているという。

 ちなみに、民進党の副総統候補は8月に決められ、政策白書もその時に公表されることに
なっているそうで、8月28日に全国党代表大会を開催する予定だ。

 一方、昨年から与党の中国国民党と親民党の関係は悪化の一方をたどっている。親民党
の宋楚瑜主席の発言に対して金溥聰氏が名誉毀損で訴訟を起こしたことが影響していると
報じられているが、宋氏は15日、「国民党とはすでに信頼関係がなくなった」として、国
民党と選挙協力を行う意思がないことを表明、立法委員選挙では、親民党独自で20人程度
の選挙区候補者を立てる意向を示した。

 また、李登輝元総統を後ろ盾とする黄昆輝主席率いる台湾団結連盟は「棄馬保台(馬英
九を切捨て、台湾を守ろう)」を合言葉に、経済協力枠組み協定(ECFA)中止を訴え
ている。李氏令嬢の李安妮氏に比例代表候補になるよう要請すると同時に、陳水扁氏
と李登輝氏の弁護人だった顧立雄弁護士を起用することが党内で提言されたという。

 下記に、総統選挙の争点について報じた毎日新聞の記事をご紹介したい。


<台湾総統選>あと半年、両陣営の舌戦過熱
【毎日新聞:2011年 7月13日】

 【台北・大谷麻由美】来年1月14日投開票の台湾総統選まで半年となり、与党・国民党候
補の馬英九総統(61)と野党・民進党候補の蔡英文・同党主席(54)の両陣営が舌戦を繰
り広げている。各種世論調査では、馬総統が蔡主席を若干リードしているが、互角の戦い
が予想されている。過去の台湾総統選では対中国政策が最大の争点となってきたが、現時
点での議論の焦点は貧富の格差の解消だ。

 「台湾はどんどん貧困化している」。蔡陣営が馬政権3年間の執政をこう批判すると、
馬陣営は「失業率は下がっており、雇用は増えた」と反論した。

 馬総統は08年5月に就任し、対中関係の改善を最優先させてきた。政府による最新の世論
調査では、馬政権の発足以来、中台間で締結した15項目の協定に62.2%が「満足」と回答
した。好調な対中貿易に支えられ、昨年の域内総生産(GDP)成長率は10.8%に達し、
24年ぶりの高い成長を記録した。

 業績を上げながらも、馬総統の支持率は30%台と低迷している。最大の成果であるはず
の中台間の自由貿易協定に当たる経済協力枠組み協定(ECFA)も、大企業の利益は大
きいが、台湾に多い中小零細企業は厳しい競争にさらされている。「むしろ景気は悪くな
った」と感じている人は少なくない。

 一方、独立志向の強い野党・民進党だが、中国の存在感が増すにつれ、蔡主席も「中国
との対話を排除しない」と現実的な対中政策にシフトしている。だが、党内外で中国との
距離感に格差があり、調整は難しい。いまだに明確な対中政策を打ち出せていないのが現
状だ。

 政府の世論調査では、中台関係の「現状維持」を希望する人は88.4%にも上る。支持政
党のない中間層も拡大している。与野党いずれも「対中傾斜」や「対中強硬」の印象を強
めすぎると、選挙の勝敗を決する中間層の支持が得られなくなる可能性が高い。このため、
対中政策よりも民衆の支持を得やすい貧富の格差解消に重点を置く結果となっているようだ。

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