台湾 日本への留学、“数”より“質”の時代へ

台湾 日本への留学、“数”より“質”の時代へ
【7月31日 NNA】

 台湾が少子化進行、大学全入学の時代を迎える中、日本の各大学、政府による台湾学
生の日本留学誘致も踊り場に差し掛かっている。昨年度における日本の台湾人留学生数
は4,211人で、国・地域別では中国、韓国に次ぐ3位。台湾人留学生数は近年横ばいだが、
日本政府、各大学ともにより深い国際交流を目指して大学院生の誘致を進めるなど、
“数”より“質”へと重点を移しつつある。【榊原健】

 独立行政法人・日本学生支援機構(JASSO)などの統計によると、台湾人の日本留学
(留学ビザ取得者対象、学位取得を目的としない短期留学も含む)は近5年、4,000〜4,
200人台で推移している。とりたてて目立った増減はないものの、台湾での少子化進行、
大学全入学時代を目前に控えた今、日本政府や各大学も新たな舵取りを迫られている。

 聯合報の報道によると、今年の大学受験応募倍率は過去最低となる約1.05倍だった。
入学枠約8万6,000人分に対し、志願者は約9万人。応募倍率は来年にはマイナスに転じる
とみられており、台湾では一足先に大学全入学時代に突入する。

 JASSOの播野昌利・留学情報普及室長は、台湾の全入学時代突入により、日本の大学の
一般学部に留学する台湾人学生は減少するとみている。わざわざ海外に出なくても、台
湾内で容易に大学進学ができる時代になるからだ。

 ただ、播野氏は、全入学時代だからこそ、一部の学生はさらに差別化を狙って大学院
へと進む傾向が強まると指摘。台湾の大学ではまだまだ大学院への門戸は狭いことから、
今後は日本で修士課程、博士課程を志す台湾人学生が増えていくと予測している。

■修士、博士課程終了まで支援

 このような中、日本政府による台湾人学生への留学奨学金も今年、制度を大きく変更
した。

 交流協会・東京本部の川田勉総務部長によると、同会が管轄する日本の台湾人留学生
(修士課程、博士課程限定)向け奨学金は従来、期間が一律2年と決まっていた。しかし
学生の中には研究生としてまず日本の大学で1年ほど慣れ、その後2年間の修士課程や3年
間の博士課程に進む者もおり、2年間の奨学金では足が出るケースもあった。これを今年
から、修士、博士号を取得できるまでの全期間をサポートする制度に変更。学生、また
受け入れ大学が安心して学業、指導に励めるバックアップ体制を確立した。

 交流協会による台湾人留学生への奨学金制度は、日台断交翌年の1973年にスタートし、
これまでに累計2,066人が利用している。現在の利用者は227人で、入学金と学費を肩代
わりするとともに、1年目は月額17万円、2年目以降は16万円を支給する手厚いものだ。
なお断交前の話だが、元行政院長の謝長廷氏も昔、日本政府の奨学金を利用して京都大
学で学んだそうだ。

■日本留学展、過去最大規模で開催

 日本の大学や専門学校が留学志望の台湾人学生と直接交流する「日本留学展2007」が
先週末、高雄と台北の両市で開催された。このイベントはJASSOや交流協会の主催で今年
が11回目。高雄会場(28日)では昨年を上回る約1,350人が来場、台北会場(29日)でも
昨年実績約3,600人を超える学生が詰め掛けたようだ。参加校も大学58校、専門学校37校、
語学学校42校と過去最高水準となっている。

 イベントでは各校がブースを構えて訪れる台湾人学生に学校概要などを説明。このほ
か交流協会による奨学金説明会、留学経験者による座談会が開かれた。

 参加した地方公立大学の関係者は、「本校の台湾人学生は現在、短期留学の3人しかい
ない。これからは大学院留学生を増やしていきたい」と抱負を語っている。


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