中国の高速鉄道は「新幹線」ではない! [日本李登輝友の会理事 片木 裕一]

中国の高速鉄道は「新幹線」ではない! [日本李登輝友の会理事 片木 裕一]
中国の高速鉄道は「新幹線」ではない!−「弾丸列車」でいいではないか

                        日本李登輝友の会理事 片木 裕一

 1月29日の各新聞朝刊に「中国版新幹線始動」といった内容の記事が掲載された。車両
はJR東日本の東北新幹線の「はやて」をベースにして中国で製造されたものである。

 結論から先に言うと、これは「新幹線」ではない。なぜなら、「新幹線」の大原則である
「すべて専用線で性能の異なる車両は混在しない。踏切は全くない」から外れるからであ
る。中国の鉄道は日本のとは異なり線路の幅が「標準軌」(1435mm、日本の新幹線と同
じ)なので在来線と併用であり、踏切も存在するからである。従って、強いて言うなら「
中国版ICE(ドイツの高速鉄道)」が妥当である。

 そもそも「生まれ」が中国であり、中国メディアも「国産」「自主技術」を強調してお
り、通称も「弾丸列車」と言っているのだから、わざわざ「中国版新幹線」などと言うの
は失礼である。

 確かに「はやて」を踏襲しているのは事実だが、3年前「60編成・480両を受注」したは
ずが、実際は「完成品」は僅か3編成のみに留まり、あとは技術供与での現地生産となっ
た経緯がある。

 先日、日本李登輝友の会のメールマガジン「日台共栄」453号で、国際日本文化研究セン
ター教授の白幡洋三郎氏による「日本『文化』としての新幹線」を紹介したばかりである。

 私は「台湾版新幹線」という呼称にも抵抗を感じるが、中国高速鉄道はそれ以前、と思
う。今後は「正しく」中国の高速鉄道=弾丸列車、と称してもらいたい。

 ご参考までに、下記に報道の一部を紹介する。           (1月29日記)


“東北新幹線”中国を走る
【1月29日付 産経新聞Web版】

 【上海=前田徹】日本の技術で製造された「中国版新幹線」が28日、上海−南京、上海
−杭州の在来線を活用して営業運転を開始した。車両は日本の東北新幹線の「はやて」を
ベースに製造されており、川崎重工など日本企業連合が受注した60編成分の車両の一部だ。
乗客が急増する春節(旧正月)を前に臨時列車として導入されたが、日本の新幹線技術が
中国大陸を走るのはもちろん初めてだ。
 中国版新幹線は正式には「CRH2」と呼ばれているが、「弾丸列車」の愛称がつけら
れた。中国の高速鉄道化にともなう技術導入のさい、日本からは川崎重工など日本企業6
社が応募、2004年にカナダ、ドイツ、フランスとともに60編成分の車両を受注した。
 製造は日本から直輸入された2編成分を除いて日本製の部品で技術提供に基づき、現地
組み立てされた。しかし、今回のデビューについての報道は高速鉄道「弾丸列車」の登場
が強調されている。
 この日の運転は、上海−南京(303キロ)の2往復、上海−杭州(171キロ)の5往復で
行われ、運賃はそれぞれ2等車で72元(1080円)と44元(660円)。当面は従来の特急と変
わらない最高速度160キロで運行される。


名前は「子弾頭」、新幹線ベースの中国高速鉄道GO!
【1月28日付 読売新聞Web版】

 【上海=加藤隆則】JR東日本の新幹線車両「はやて」を採用した中国の高速鉄道「子
弾頭」が28日、上海〜杭州、上海〜南京間で営業運行を開始した。
 中国メディアによると、当面は特急列車並みの最高時速160キロ前後で運転するが、将来
的には時速200〜250キロまで引き上げ、他地域でも使用される計画だ。北京〜上海間約1460
キロで運行されれば、所要時間は現在の12時間から10時間に短縮されるという。
 子弾頭は中国山東省青島の大手鉄道車両メーカーと日本の川崎重工業などが合弁で生産。
8両編成を連結させた16両(定員1220人)で、座席を180度回転できるなど、他の国内車両
にはない機能がある。


日本の新幹線型車両、中国大陸初の営業運転
【1月28日 朝日新聞Web版】

 日本の東北新幹線「はやて」をベースに製造された中国の新型高速列車「弾丸」(通称)
が28日、在来線の上海―杭州、上海―南京(江蘇省)の両区間で営業運転を始めた。中国
大陸で日本の新幹線型車両が走るのは初めて。中国政府は2010年をめどに北京−上海間に
新たな高速鉄道を完成させる意向とされ、中国メディアは「これを起点に、中国は新しい
高速列車時代に入る」と評した。
 正式には「中国鉄道高速列車(CRH)2型」といい、車体には白地に青い直線が描か
れた。04年に川崎重工業などの日本企業連合が受注したもので、一部を完成車両として納
入したほかは中国の車両メーカーが日本側から技術供与を受けて現地生産している。
 当面の最高時速は160キロに抑えられるが、4月のダイヤ改正後は北京―上海間などの在
来線に本格投入され、最高時速200〜250キロとなる見込みだ。
 この日午前7時15分に杭州駅を出発した1番列車はほぼ満員。8両編成を2組連結させ
た計16両編成(定員1220人)で、食堂車やグリーン車にあたる1等車もある。複数の中国
メディアも集まり、新幹線をベースにした車両ということを知っている乗客もいた。杭州
市内の会社員の男性(27)は「スピードや省エネなど日本の最先端技術を持つ列車に期待
したい」と話していた。


<中国>新幹線が営業運転開始「日本の技術」は隠す
【1月28日付 毎日新聞Web版】

 【杭州(中国浙江省)大谷麻由美】日本の新幹線技術を導入した新型車両「CRH2型
子弾頭」が28日、中国で初めて営業運転を開始した。白い車体、ドアや車内の間取りなど
新幹線とうり二つだが、中国メディアは「日本の技術導入」には触れず「中国独自ブラン
ド」を強調している。中国の鉄道事業への日本企業参入には批判が強く、中国政府は新型
車両の運行開始で反日感情が再燃することを懸念しているようだ。
 CRH2型は、川崎重工業など日本企業6社が中国の「南車四方機車車両」(山東省青
島)と共同で製造した。東北新幹線「はやて」「やまびこ」に採用された「E2系1000」
がベースとなっている。営業運転を始めたのは上海―杭州、上海―南京の2路線。午前8
時半に上海南駅から杭州行きのCRH2型(16両編成、定員1220人)がほぼ満席で出発し
た。
「飛行機の中みたい」。上海市の女性会社員、過純益さん(50)は1等車の乗り心地に満
足そう。初乗りのために53元(約800円)するチケットを購入した。「鉄道オタク」を自称
する男性会社員、王海さん(25)は「横揺れが少なく、騒音が小さい」と語った。
 新華社通信は新型車両について「中国が独自ブランドを創設し、知的財産権を所有」と
報じた。乗客の多くは「新幹線と関係あるなんて知らない」とそっけなかった。
 中国政府は、経済発展に伴い増大する輸送需要に対応するため、4月のダイヤ改正で在
来線の運行速度を現在の最高160キロから200キロに引き上げる予定。この日運行を始めた
2路線に加えて広州―深セン(広東省)間でも2月から新型車両が導入される。
 新型車両の受注に関しては、中国の反日サイトが04年8月、日本企業の参加に反対する
署名活動をネット上で展開。10時間で6万8733人の署名を集めた。中国当局は反日世論を
抑えるため同サイトを強制的に閉鎖した経緯がある。


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