マーキー上院議員ら米国議員団が訪台で示した台湾との関係強化姿勢

マーキー上院議員ら米国議員団が訪台で示した台湾との関係強化姿勢

 米国の連邦議会は、台湾との関係強化で大統領に先んじている印象が強い。

 例えば、トランプ氏が大統領候補として大統領選でしのぎを削っていた2016年7月、連邦議会上院は「『台湾関係法』と台湾に対する『6つの保証』を米台関係の基礎とすることを再確認する第38号両院一致決議案」を可決し、「台湾に対する『6つの保証』」を成文化したことで米台関係の基礎と位置づけられるようになった。

 また、米台の政府関係者の相互訪問を認めた2018年3月制定の「台湾旅行法」も、トランプ大統領が大統領に就任する直前の2017年1月13日、スティーブ・シャボット下院議員(共和党)、ブラッド・シャーマン下院議員(民主党)、下院外交委員会のエド・ロイス委員長(共和党)の3議員による超党派による共同提出の法案だった。

 そもそも、民主党政権時代の1979年4月10日にカーター大統領が署名することで成立し、中国と国交を樹立した1月1日に遡って発効させた「台湾関係法」も、1979 年3 月29日に連邦議会の上・下両院の可決を経た法律だ。

 8月14日夜、米上院外交委員会東アジア太平洋小委員会の委員長を務めるエドワード・マーキー上院議員(民主党)を団長とする米国議員団5人が突如、台湾を訪問した。

 一行は、民主党の下院議員3人(ジョン・ガラメンディ議員、アラン・ロウェンサル議員、ドン・ベイヤー議員)、共和党の下院議員1人(アマタ・コールマン・レイドワーゲン議員)の超党派からなる議員団で、15日午前、蔡英文総統と総統府で面会し、立法院も訪れて外交・国防委員会の立法委員と会談後、午後に台湾を後にしたと報じられている。

 エドワード・マーキー上院議員は上院の外交委員会東アジア太平洋小委員会委員長を務める大物議員で、アジア再保証イニシアチブ法(2018年12月31日制定)や台北法「台湾同盟国際保護強化イニシアチブ2019年法」(2020年3月26日)など、台湾との関係を強化する法案の提案者の一人。

 ナンシー・ペロシ下院議長が8月2日に訪台してからまだ2週間も経ていないこの時期の訪台により、米国は中国の威圧的な軍事演習などに怯まず、台湾への関与を弱めないとの姿勢を示そうとしたようで、産経新聞の矢板明夫・台北支局長は「中国の反発にもかかわらず訪台を『常態化』させ、台湾支持を示したとみられる」と指摘している。

—————————————————————————————–蔡総統と米議員団会談 米側は訪台「常態化」か【産経新聞:2022年8月16日】https://www.sankei.com/article/20220815-YYTFJBWYMVLMFEWB5LA5UNDEF4/

 【台北=矢板明夫】台湾の蔡英文総統は15日、訪台中のマーキー米上院議員(民主党)ら米議会上下両院の超党派議員団と会談した。

 蔡氏は最近の中国の軍事演習を批判し、「台湾海峡の安定を維持していく決意を新たにしている」と表明。マーキー氏は「台湾の平和と安定を確保するために努力し続ける」と応じた。

 議員団はマーキー氏のほか民主党の下院議員3人、共和党の下院議員1人の計5人。呉?燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相に相当)とも会談し、立法院(国会)を訪れて外交・国防委員会の委員らと交流した。

 米議員の訪台では、今月初めのペロシ下院議長の訪台に中国が激しく反発。台湾周辺で4〜10日に大規模な軍事演習を実施し、その後も軍事活動の「常態化」を示唆していた。

 今回の米議員団はペロシ氏の訪台後、初めて。中国の反発にもかかわらず訪台を「常態化」させ、台湾支持を示したとみられる。台湾の与党、民主進歩党の立法委員(国会議員)の趙天麟氏は「中国の軍事演習の直後に米議員団が訪台した意義は大きい」と地元メディアに語った。

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 中国国防省は15日の報道官談話で、台湾方面を管轄する東部戦区が、米議員団訪台への対抗措置として、台湾周辺で実戦を想定した訓練を行ったと主張した。台湾の国防部(国防省)は15日夕、中国軍の艦艇延べ5隻と航空機延べ30機が台湾海峡周辺で活動し、うち戦闘機など同15機が中間線を越えたと発表した。

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