[イ占]中+台独=港独―民主化突き進めれば香港独立に  迫田 勝敏(ジャーナリスト)

[イ占]中+台独=港独―民主化突き進めれば香港独立に  迫田 勝敏(ジャーナリスト)
台湾に住むジャーナリストの迫田勝敏(さこだ・かつとし)氏なら、9月27日から香港で起こっ
ている学生たちによるセントラル占拠活動をどう見ているのだろうと気になっていた。迫田氏はや
はり香港まで行っていた。

 日本では、中国政府が軍隊を投入して学生たちは早々に排除されるだろうという見方が強かった
ようだ。だが、すでに1ヵ月以上経つのに未だに膠着状態が続いている。なぜ中国政府は強硬介入
しないのか、それともできないのか。迫田氏は、中国政府は静観を装っているのは戦略で、APE
Cが終わる11月中旬以降に強制排除などの動きがあるかもしれないと見る。

 なお、タイトルの「[イ占]中」の[イ占]は占拠、「中」は香港の中心商業地区「中環」(セント
ラル)のことで、セントラル占拠活動のこと。

                  ◇   ◇   ◇

[イ占]中+台独=港独―民主化突き進めれば香港独立に  迫田 勝敏(ジャーナリスト)
【エコノタイワン:12月号】

 香港の学生たちが民主選挙を求めて中心部の道路を占拠した雨傘革命は長期化の様相を呈してい
る。香港政府は学生との対話をしても処理する力はなく、市民の中には学生批判の声も。そのなか
で香港政府の背後にいる中国は沈黙。実は寡黙こそ今の中国の戦略なのだろう。だが、いつまでも
静かでいるとは限らない。やがて沈黙を破る時が来る…。

◆催涙スプレーは雨傘で防ぐ

 10月中旬、数日間、香港を歩いた。1997年の香港返還後、香港は変わったという声もあったが、
表向きはそう変わった印象はなかった。ヴィクトリアピークからの景観は昔と同じ。むしろ新しい
超高層ビルが幾つも建って、以前よりも「香港らしく」なった。もっとも新しいビルのほとんどが
中国系だった。

 街の中も賑やかだったが、地元の人に聞くと、当然のことながら中国人が増えたという。しかも
「彼らはマナーを知らない」と怒る。レストランやブランドショップ、百貨店はとくに頭が痛い。
逆に中国人観光客の増加で旺角(モンコック)の薬局街が大繁盛。だが、今は学生たちが路上を占
拠し、通行不便で閑古鳥が鳴いていた。

 その学生たちを「人民解放軍も動員して強制排除しよう」と香港特区行政長官の梁振英らが計
画、中国共産党総書記の習近平が激怒したという記事が流れたことがある。警察の胡椒入り催涙ス
プレーは雨傘が防いで若者排除はできない。軍投入はやむを得ない手段なのだろう。

 では、習近平が激怒したのはなぜか? 中国の国際イメージだ。25年前、天安門事件での人民解
放軍投入は、国際非難を浴び、中国は孤立した。以来、隠忍自重して、今や日本を凌駕し、米国に
迫る経済強国となり、さらには「パックスチャイニーズ」を目指そうというところ。それが香港で
も軍の投入となれば、四半世紀前以上の非難を浴びるのは確実だ。

◆「衣の下に鎧」の情報操作

 香港の四大華僑に「学生デモ反対、香港政府支持の姿勢を明確に示せ」と要請したという話も
ネットで流れた。数時間後には削除されたが、2012年の台湾総統選と似ている。民進党の蔡英文が
優勢といわれたが、年明け後、中国進出の大手企業のトップが次々と会見し、国民党の馬英九支持
を表明。結局、馬再選となったが、企業トップの会見は中国の要請ともいわれ、中国の影がちらつ
いていた。

 軍の投入も、華僑への要請も真偽は不明だが、香港人が聞けば「そうか、中国はやはり本気か」
と怯える。静観しているだけでは解決しないが、強硬介入はできない。「静観」という衣の下に
「人民解放軍」など鎧が見え隠れすれば、それで十分、脅しの目的達成だ。軍も華僑の話も中国の
情報操作かもしれない。

 中国が直接介入を控えているのは、国際イメージだけでなく、「一国二制度」を守るためでもあ
る。一国二制度は中国としてギリギリまで譲って編み出した統一策であり、最高実力者というより
は当時の独裁者であった鄧小平だからこそ言えた。武力行使すれば、一国二制度は破綻する。

◆「一国二制度」は正念場に

 といって学生らの民主化要求を認めたら、一国二制度の枠をはみ出し、制度の拡大、変質にな
る。最高実力者でもない習近平に制度拡大する力はない。実は学生らが狙っているのはその一国二
制度の枠を破ることだという見方もある。

 中国共産党の機関紙、人民日報に、道路占拠の「[イ占]中」運動は台湾の太陽花(ヒマワリ)学
生運動や民進党の「台独」(台湾独立)勢力が支援しており、「港独」(香港独立)が狙いだとす
る評論が掲載された。「佔中」+「台独」=「港独」という図式だ。

 確かに台独勢力が支援しているし、民主化を突き進めれば、一国二制度の枠を破り、やがては港
独になる。中国では「『[イ占]中』は学生運動ではない、革命だ」という指摘もある。静観すれ
ば、一国二制度は崩壊の危機。かといって武力行使で介入しても一国二制度は壊れる。

 では、どうする? 香港政府が学生の要求を全面的に受け入れることはあり得ない。あるとすれ
ば学生側が折れることだろう。

◆今日の香港は明日の台湾

 もともと学生側は統一組織ではないから、その間には意見の相違もある。加えて台湾のヒマワリ
運動と違って市民の支持は部分的だ。とくに占拠された道路で営業する商店では日増しに学生批判
が高まっている。路上のテント暮らしも1カ月を超えれば疲れる。北京のアジア太平洋経済協力会
議(APEC)首脳会議が終わる11月中旬以降に強制排除などの動きがあるかもしれない。

 香港の一国二制度が「[イ占]中」でどうなるのかは、いずれは統一という台湾の統一派には重大
な関心事だ。中国はこの一国二制度で台湾をも統一しようとしている。「一国二制度は受け入れな
い」と台湾総統、馬英九は言うが、一国二制度が拡大どころか、武力行使などで破壊に向かえば、
統一派が描く統一の夢は崩れさる。まさに「今日の香港は明日の台湾」なのである。

                          (敬称略、ジャーナリスト・迫田勝敏)

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