台湾の方と結婚した日本人女性からの悲痛なお便り 渡辺会長が法務大臣に16度目の要望書と署名を送達

つい最近、台湾の方と結婚した日本人の女性から、戸籍に関する下記のような悲痛なお便りをいただきました。

<はじめまして。先日、市役所で婚姻届を提出し、今日「婚姻届受理証明証」をもらいに行ったところ、国籍の部分が台湾ではなく中国となっていました。私は中国人と結婚した覚えはなく、国籍を台湾に訂正してくださいとお願いしましたが、断られました。

 市役所HPには、台湾籍の方はこの書類を持参してくださいと、はっきり台湾籍とあるのにもかかわらず、不可の回答でした。納得いきません。

 私が結婚したのは台湾人です。戸籍に中国と書かれるのは辛いです。自分の国がかけないって辛くないですか? 気持ちわかりますか? と市役所の人に聞いたら「わかるけどできません、ごめんなさい」と言われました。

 個人の書類なんて公になることもないのだから、台湾と書いてもいいでしょう。そんなに中国に遠慮しないといけないのですか? どうにか国際社会に訴えかける方法はないでしょうか?>

 この方には、市役所など自治体窓口の戸籍事務は、戸籍を所管する法務省民事局からの受託事務となっていますので、窓口には変更する権限が与えられていないことや、戸籍において台湾出身者の国籍が「中国」とされるようになったのは、昭和39年(1964年)6月19日付で出された法務省民事局長通達であることなどをお伝えしました。

 しかし、嬉しいはずの「婚姻届受理証明証」に、結婚した相手が台湾ではなく「中国」や「中国台湾省」、ひどいときには「中華人民共和国(PRC)」と記載された証明証を見たときのショックは、察するに余りある悲痛な体験です。晴れの門出に泥を塗るひどい仕打ちで、慰めるすべもありません。日本人として本当に恥ずかしい思いです。

 私どもが2010年11月以来、法務大臣へ出している「台湾出身者の戸籍表記是正を求める要望書」には、なぜ台湾の人々が中国人とされるようになったのか、その原因を記すとともに「台湾の人々に対する人権蹂躙」だということを明記しています。

 去る3月13日、本会の渡辺利夫会長は川上陽子法務大臣に16度目の要望となる「台湾出身者の戸籍表記是正を求める要望書」をお送りしました。

 この要望書には、第17期分の賛同署名を同封して送っています。下記に要望書の全文をご紹介します。

 蓮舫議員の二重国籍問題で明らかになったように、法務省が民事局長通達を変更しない限り、台湾出身の人々が日本の戸籍では中国人扱いされることが続きます。事は台湾人の人権に関わる重大問題です。台湾に関心の深い皆さま方のご理解を得ながら、この問題の解決に力を尽くします。ご支援ご協力のほどよろしくお願いします。

 なお、諸般の事情により、第17期の署名期間を2018年7月1日から2019年2月28日とし、また第18期の署名期間を2019年3月1日から同年12月31日としました。ご理解のほどお願いします。

◆本会ホームページ:台湾出身者が「中国」とされている戸籍問題の解決を! http://www.ritouki.jp/index.php/recommendations/koseki/

—————————————————————————————–                                平成31年(2019年)3月吉日

法務大臣 上川陽子殿

                             日本李登輝友の会会長 渡辺 利夫

台湾出身者の戸籍表記是正を求める要望書

 私ども日本李登輝友の会は、文化交流を主とした日本と台湾の新しい関係を構築することを目的として活動している民間団体です。

 法務省はこれまで、台湾出身者が日本人と結婚したり帰化した場合、戸籍の国籍や出生地を「中国」や「中国台湾省」と表記してきました。中国とは中華人民共和国のことであり、中国台湾省とは中華人民共和国の行政区を指します。すなわち、台湾出身者を中国人としているのが現在の戸籍制度です。

 戸籍において、台湾出身者の国籍を「中国」としたのは、昭和39年(1964年)6月19日付で出した法務省民事局長による「中華民国の国籍の表示を『中国』と記載することについて」という通達でした。このことは政府も、平成23年(2011年)8月19日付で出した菅直人総理の「答弁書」で明確に認めています。

 昭和39年といえば、いまから50年以上も前、東京オリンピックが開催された年で、日本がまだ中華民国と国交を結んでいた時代です。しかしその後、日本は中華民国と断交して中国と国交を結ぶなど、日本と台湾・中国の関係は大きく変わってきています。

 日本政府は、平成17年(2005年)9月に台湾観光客に対するビザ免除を恒久化し、2年後の平成19年(2007年)9月には台湾と自動車運転免許証の相互承認を行い、台湾と中国を区別した対応をしています。また、平成24年(2012年)7月9日には、外登証を廃止し新たな在留カードの交付に際して「国籍・地域」欄を設け、台湾出身者を「中国」から「台湾」に変更して明記するようになり、同時に実施された外国人住民基本台帳でも「国籍・地域」欄を設け、台湾出身者を「台湾」と表記するようになりました。台湾が官民挙げてこの措置を歓迎していることは周知の通りです。

 ましてや台湾は、これまで中華人民共和国が統治したことはなく、台湾を自国領と主張するのは中国の政治宣伝以外のなにものでもありません。事実、これまで日本は中国のこの主張を承認したことは一度もありません。これを放置しておくことは、日本は中国の主張する「一つの中国」原則を承認しているとみなされかねません。

 ついては、法務大臣は台湾出身者の人権を守るため、在留カードや外国人住民基本台帳にならい、また入国管理局と民事局の整合性や法務省統計との整合性を図るためにも、早急に民事局長通達を出し直し、台湾出身者を「中国」ではなく「台湾」と表記する措置を講ずるよう要望します。

 併せて、ここに私どもの要望に賛同する署名(第17期)58人分を呈します。この賛同署名は、平成23年11月の第1期以来、本年2月の第17期まで3万7,889人分の署名を要望書とともにお届けしていることを申し添えます。


【日本李登輝友の会:取扱い本・DVDなど】 内容紹介 ⇒ http://www.ritouki.jp/

*ご案内の詳細は本会ホームページをご覧ください。

● 台湾フルーツビール・台湾ビールお申し込みフォーム
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/rfdavoadkuze

*台湾ビール(缶)は在庫が少なく、お申し込みの受付は卸元に在庫を確認してからご連絡しますの
 で、お振り込みは確認後にお願いします。【2016年12月8日】

● 美味しい台湾産食品お申し込みフォーム【常時受付】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/nbd1foecagex

*台湾の高級調味料XO醤は在庫切れのためお申し込みを中止しています。悪しからずご了承のほ
 どお願いします。入荷予定が分かり次第、本誌やホームページでお伝えします。(2019年1月9日)

● 台湾土産の定番パイナップルケーキとマンゴーケーキのお申し込み【常時受付】
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/nbd1foecagex
 *詳細は本会HP ⇒ http://www.ritouki.jp/index.php/info/2018pineapplecake/

*沖縄県や伊豆諸島を含む一部離島への送料は、宅配便の都合により、恐縮ですが1件につき
 1,000円(税込)を別途ご負担いただきます。【2014年11月14日】

*パイナップルケーキ・マンゴーケーキを同一先へ一緒にお届けの場合、送料は10箱まで600円。

・奇美食品の「鳳梨酥」「芒果酥」 2,900円+送料600円(共に税込、常温便)
 [同一先へお届けの場合、10箱まで600円]

・最高級珍味「台湾産天然カラスミ」 4,160円+送料700円(共に税込、冷蔵便)
 [同一先へお届けの場合、10枚まで700円]

● 書籍お申し込みフォーム
  https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/uzypfmwvv2px

・浅野和生編著『日台関係を繋いだ台湾の人びと1・2』*new
・劉嘉雨著『僕たちが零戦をつくった─台湾少年工の手記』
・渡辺利夫著『決定版・脱亜論─今こそ明治維新のリアリズムに学べ』
・呉密察(故宮博物院長)監修『台湾史小事典』(第三版)
・王育徳著『台湾─苦悶するその歴史』(英訳版) *在庫僅少
・浅野和生編著『1895-1945 日本統治下の台湾
・王明理著『詩集・故郷のひまわり』
・李登輝著『李登輝より日本へ 贈る言葉』 *在庫僅少
・宗像隆幸・趙天徳編訳『台湾独立建国運動の指導者 黄昭堂
・林建良著『中国ガン─台湾人医師の処方箋』 *在庫僅少
・盧千恵著『フォルモサ便り』(日文・漢文併載)
・黄文雄著『哲人政治家 李登輝の原点
・李筱峰著・蕭錦文訳『二二八事件の真相』

● 台湾・友愛グループ『友愛』お申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/hevw09gfk1vr

*第1号〜第15号(最新刊)まですべてそろいました。【2017年6月8日】

● 映画DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/0uhrwefal5za

・『海の彼方』
・『台湾萬歳』
・『湾生回家』
・『KANO 1931海の向こうの甲子園
・『台湾アイデンティティー
・『台湾アイデンティティー』+『台湾人生』ツインパック
・『セデック・バレ』(豪華版)
・『セデック・バレ』(通常版)
・『海角七号 君想う、国境の南
・『台湾人生

● 講演会DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/fmj997u85wa3

・2018年 李登輝元総統沖縄ご訪問(2018年6月23日・24日)*new
・2014年 李登輝元総統ご来日(2014年9月19日〜25日)
・片倉佳史先生講演録「今こそ考えたい、日本と台湾の絆」(2013年12月23日)
・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
・日本李登輝友の会設立総会(2002年12月15日)


◆日本李登輝友の会「入会のご案内」

・入会案内:http://www.ritouki.jp/index.php/guidance/
・入会申し込みフォーム:https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/4pew5sg3br46


◆メールマガジン日台共栄

日本の「生命線」台湾との交流活動や他では知りえない台湾情報を、日本李登輝友の会の活動情報
とともに配信する、日本李登輝友の会の公式メルマガ。

●発 行:
日本李登輝友の会(渡辺利夫会長)
〒113-0033 東京都文京区本郷2-36-9 西ビル2A
TEL:03-3868-2111 FAX:03-3868-2101
E-mail:info@ritouki.jp
ホームページ:http://www.ritouki.jp/
Facebook:http://goo.gl/qQUX1
 Twitter:https://twitter.com/jritouki

●事務局:
午前10時〜午後6時(土・日・祝日は休み)

●振込先:

銀行口座
みずほ銀行 本郷支店 普通 2750564
日本李登輝友の会 事務局長 柚原正敬
(ニホンリトウキトモノカイ ジムキョクチョウ ユハラマサタカ)

郵便振替口座
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)
口座番号:00110−4−609117

郵便貯金口座
記号−番号:10180−95214171
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)

ゆうちょ銀行
加入者名:日本李登輝友の会 (ニホンリトウキトモノカイ)
店名:〇一八 店番:018 普通預金:9521417
*他の銀行やインターネットからのお振り込みもできます。



投稿日

カテゴリー:

投稿者: