新年早々、不穏な発言がありましたが、あの発言の本意はどこにあるのか? 習近平の求心力を高めるためか、それとも揺さぶりか?
軍事力で台湾を取りにくるとは考えにくいと思います。アメリカが黙っていません。当然、日本もフィリピンも。
それでは何に気をつけるべきなのか? 第二の香港にならないためには何をなすべきか?
中共が攻めてくるなら、まず言論弾圧からでしょう。それからビックデータによる管理。そしてあの発言にある様に30年かけて中国経済に台湾を取り込むつもりなのではないでしょうか。
中国経済に飲み込まれないためにはどうすればいいのか? 台湾が経済的に自立するためには何が必要なのか?
具体的な方法は残念ながら思いつきません。
ただ、アメリカ以外のすべての国々は中国の不買運動を恐れています。
それであれば、今アメリカが行っている貿易圧力の一環として、中国の国を挙げての不買運動を禁止することはできないでしょうか。世界の国々がアメリカにお願いすればどうでしょう。用心棒代として防衛装備品の購入を持ち掛ければいかがなものかと思います。
もし、不買運動を禁止することができれば、次にやることは中共からの嫌がらせに対する反撃です。どんな些細な嫌がらせもおろそかにせず、世界の世論を巻き込んで中共を糾弾する。
現在のナチスたる中国共産党との戦いだと吹聴して、ユダヤ人協会を味方につけることは出来ないでしょうか。
そしてこの様な動き一つ一つが台湾が具体的に世界と繋がることになると考えています。そしてこの様な動きが国連加盟国になる道ではないかと私は考えます。(ただ、台湾が国連加盟国になる時は中国があらたな一歩を踏み出す時だと思っていますが)
それから香港の二の舞にならないためには、台湾の民主主義を守るためには、なにが必要なのか?
大きな枠組みではやはりアメリカに頼むしかないと思われます。台湾旅行法、台湾関係法の延長にもう一つの法案を作ってもらう。同盟国、並びにアメリカと価値観を同じくする国々に対し、その普遍的価値観を侵害する国や団体があるならばアメリカは圧力を加える、とでも言う法案です。
今回は台湾です。ですが今後、世界の国々で同様のことが起こる可能性があります。アフリカにおいても中共は影響力を高めていると聞きます。そしてISILのようなテロリストも中共と同様な動きをするかもしれない。それらを考えれば、アメリカがこの様な法案を作ることは国益にかなうことでしょう。
そして台湾の民主主義を守るためにやるべきことは、中国本土においてイノベーション特区を作ることだと思います。
今後の中国は、自国で技術を開発しなければなりません。それにはイノベーションを促進するような環境が必要になります。ありていに言えば、自由な環境です。
言論の自由。民主主義というもの。そのすべてを揃えるというのは無理かもしれませんが、出来るかぎり自由な環境を許可する。香港や上海、その他の大都市において、そのような特区、イノベーション特区というものを作る。
これは中国の民主化の礎。そしてそれこそが台湾の民主化を守ることに繋がると考えます。
長々と申し訳ありませんでした。台湾の独立は東アジアの安定には必要不可欠です。一日も早い、台湾の国連加盟国の仲間入り。そして中国の民主化を望みます。(1月11日)
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米国はトランプ政権になって以降、台湾との関係強化をはかる国内法を次々と制定しています。ご指摘のように3月の「台湾旅行法」をはじめ、8月の「2019年版・国防授権法」、12月の「アジア再保証イニシアチブ法案」などです。9月には、台湾に不利となる行動をとった国に対し、外交関係のレベルの引き下げや、軍事的融資などの支援の一時停止または変更などの措置をとる権限を米国務省に与える内容の法案「台北法」も提案され、現在審議されています。
さらに、政府と議会に政策勧告することを目的とする諮問機関の米中経済安全保障調査委員会は11月に「2018年度年次報告書」を発表し、ファーウェイなど中国の大手通信企業が米国に大きなリスクをもたらすことや、南シナ海での軍事拠点化に関わった企業と個人を制裁するように要求し、米政府は台湾軍の関係者を軍事演習に招待するなど米台両軍の軍事連携を深めるとともに、国際社会における台湾の地位向上や台湾の自己防衛能力維持に協力すべきと提案しています。
トランプ政権は中国を米国の国益や価値観と対極にある世界を形成しようとする修正主義勢力と位置づけ、用意周到に中国の覇権主義を抑えようとしているようです。
日本は日米同盟を組んでいますし、台湾は生命線ですので、同じ価値観を有する台湾を中国の毒牙から守るため、現在、台湾を対象とした国内法が一つもない日本ですので、本会ではまず「日台交流基本法」を制定するところから始めよと提案しています。(本誌編集部)