【台湾の声:2017年10月5日】
台湾と中国の統一を掲げる中華統一促進党が台湾で暴力行為を繰り広げている。
9月24日には、台湾大学の学生が同大で中国側主催の歌番組イベントが開催されるのに抗議した際、キャンパス内に乱入して学生を殴打、メンバーが逮捕された。
同党総裁は、アメリカで麻薬密輸の罪で服役後、中国で17年間逃亡生活を送った末、2013年に台湾に帰国した台湾マフィア・竹聯幇元幹部の張安楽。帰国後、有価証券偽造容疑で逮捕されるも保釈金を支払い「自由の身」に。以降、同党を引き連れて精力的に中国寄りの「政治活動」を展開している。
2014年のひまわり学生運動への妨害、同年6月の張志軍・中国国務院台湾事務弁公室主任の訪台に対する抗議活動への妨害、今年1月の香港学生運動の元リーダー、ジョシュア・ウォン(黄之鋒)氏(現在香港当局により拘留中)訪台時の妨害など、反中国・反国民党の場に、国民党旗(中華民国旗)を掲げて乱入しては流血騒ぎを起こしている。最近では中国共産党の五星紅旗も振りかざし、その正体を曝け出している。台南烏山頭ダムに設置された日本人設計士・故八田与一氏の銅像の首を今年4月に切り落としたのも同党関係者だ。
同党が開示した収支報告によれば、活動資金の200万元は「個人からの寄付金」だとしているが、支持者は極少数と言われており、資金の出元について疑念が生じている。
暴力で恐怖を作り出し、社会を混乱に陥らせた後に政権を奪取するのが、共産主義の常套手段だが、教育と文明が高度に進んだ台湾社会ではもはや通用しない。