「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より転載
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【編集長の一言】
中国とはすべては偽物の国。偽物ではないのはペテン師だけ。
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香港の親中派デモ、参加者11万人(警察調べ)と発表されたが
実際は500名前後、日当も配られた共産党御用の演出だったようだ
8月17日に香港で行われた「民主化要求」と称するデモは親中派が組織した、中国の主張が正しく香港セントラルを選挙している所謂「民主諸派」の訴えは間違っている、という不思議なデモだった。
ただでさえ不公平な行政長官の選挙制度をめぐり、民主化を求めるのが香港人の声だというのに、いまさら北京を支持するとは、政治演出以外の何者でもない。
ところが日本の各紙、中国メディアの報道をもとに参加者は警察発表でも11万人が詰まったと報じた。この報道から受ける印象は香港でも共産党の影響力が盛り返したと誤解しそうになる。
博訊新聞網(八月18日)がつたえるところでは、親中派のデモは警察発表でも880名、同誌記者が現場で克明にカウントしたところ、僅か五百名前後で、なかには参加者ひとりあたり200−300香港ドル(2400円から3600円)の日当が支払われていたという。
一方、同日夕方から行われた自由民主諸派のデモは1566団体が大同団結して、出発時点で12万6000名、解散時点では19万3000名の参加があった。
香港市民の焦りは「一国両制度」が半世紀保障されるという中国共産党の約束はいずれ反古になり、また97年の香港返還からすでに17年を閲し、あますところ33年後に、完全に中国に返還されることになれば「恐怖政治」が再来するという畏れが日々強まったからである。