【新春の挨拶】今年はターニング・ポイント

【新春の挨拶】今年はターニング・ポイント

「台湾の声」の皆さま  へ
 
                          酒井 杏子

林建良編集長ほか「台湾の声」の読者の皆さま、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

 昨年の3・11の東日本大震災の折には、台湾の多くの友人や知人から安否を問う温かなお言葉や励ましを頂き、また台湾からは日本へ多額の災害支援を賜るなど、隣人の友情の有り難さと「絆」の大切さを噛みしめる一年となりました。あらためて御礼申し上げます。

 2011年は歴史に刻まれる出来事や動きがたくさんありました。
良かったのは「アラブの春」と「なでしこJapanの優勝」くらいなもので、後はすべて怒りと不安要素を伴ったニュースばかりでした。
日本は勿論ですが、世界中が第二次世界大戦前夜のような揺らぎと閉塞感に覆われているような気がします。
 
 周知の通り、今年はSuper Yearだそうで、(今年のうちから北朝鮮の金正日の急逝もイレギュラーに飛び込んできましたが)1月14日の台湾総統選を皮切りに、東アジアの主要国、アメリカ、ロシアの選挙が続き、それ次第で東アジア情勢は激変するかもしれません。

こういう時代には、”固定” → ”フレキシブル” へと価値観が転換してゆきます。そのためにも、私たちはこれまで以上に柔軟な考え方と姿勢で問題と直面し、解決していかなくてはならないでしょう。

 それとともに、「アラブの春」から学ぶように、肩書・役職の上下や、プロとアマの差別関係で社会を動かしていくのではなく、フラットな構造の中で、全員参加型で意見形成をしコンセンサスを得ていく、すなわち 縦構造 → 横構造の時代へと突入しつつあり、そうした中でどのような動きかたをするか、が課題かと思われます。

 いずれにせよ、今年は台湾も日本も真の意味でターニング・ポイントです。どう転ぼうとも、国民は腹をくくらなければならない年となるでしょう。
先行きは決して明るくはなく、厳しいでしょうが、私たちは元気に乗り切るしかありません。
お互いに励ましながら乗り切ってゆきましょう。こういう時だからこそ固い「絆」が必要なのです。

 「台湾の声」の林編集長ならびに編集部におかれましては、健康に留意しつつ本年もご活躍ください。
そして読者に最新の情報を提供するに留まらず、有名・無名の読者から成る言論・世論の形成の場としての中枢的役割を担っていただけたら、と希望するしだいです。

 春節はまだ先ですが、ここはひとまず日本式にて「台湾のそして日本の皆さま、どうぞよい一年でありますように」


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