(1)7・26緊急シンポ案内
(2)論考「ウイグル問題で中国を狼狽させるトルコー日本世論もともに立て!」
(3)チャンネル桜の番組動画「今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本」
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参加を!転送転載歓迎
緊急シンポジウム:ウイグルで何が起きているのか
告知チラシ http://uyghur-j.org/image/090726_sympo.pdf
日時:7月26日(日)
開場18:15 開会18:45
場所: 国立オリンピック記念青少年総合センター
センター棟4Fセミナーホール(417)
主催: 日本ウイグル協会
資料代:2千円
パネリスト:
イリハム・マハムティ 世界ウイグル会議日本全権代表 日本ウイグル協会会長
ペマ・ギャルポ チベット文化研究所
石平 評論家
永山英樹 台湾研究フォーラム会長
青山繁晴 独立総合研究所代表取締役社長
西村幸裕 ジャーナリスト、チャンネル桜キャスター
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ウイグル問題で中国を狼狽させるトルコ
ー日本世論もともに立て!
ブログ「台湾は日本の生命線!」より
ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-829.html#comment
■中国から「大トルコ主義」だと非難されるトルコ
日本国内ではウイグル問題報道も沈静化されてきたが、それは政府、メディアが中国の前で沈黙を余儀なくされているためであり、ウイグル人を弾圧する中国膨張主義の動きが緩和されたからではない。
したがって我々はあくまでも、あの問題に対し、関心を持ち続けなければならないわけだが、ここで目を向けるべきがトルコである。
「大中華地区で最も深みあるニュースを追及する」をキャッチフレーズとしながらも、所詮は中国政府の代弁者である香港ニュースサイト「中国評論新聞網」は七月十七日、「トルコは大トルコ主義の夢から覚めろ」と題する論評を掲載。中国のウイグル人虐殺事件への批判を強める同国の姿勢を、中央アジアの全トルコ系民族を束ねようとする「大チュルク(トルコ)主義」だと、「大中華地区」の人々の前で批判を行った。
論評によれば、
―――トルコのエルドリアン首相は、中国が新疆で「種族同化」政策を行っていると非難。「種族絶滅だ」との言葉も使い、さらにはラビア・カーディル氏(※世界ウイグル会議主席)に入国ビザを発給するともはっきり表明した。
―――トルコの外交官はこの事件に対し、「深く憂慮する」と述べ、商工相は「中国製品のボイコットを」と唱えた。
―――こうした高官たちの煽動や黙認の下で、トルコ国内ではデモ行進まで行われた。参加者の多くはトルコに亡命した東トルキスタン独立分子だ。
―――宗教色濃厚なトルコ幸福党主席は公の場で「新疆で発生したのは宗教衝突だ。トルコは中国駐在大使を召還せよ」と訴えた。
こうした状況を受けて論評は、中国政府のために次のような警告を発している。
―――トルコ外務省は「中国の内政に干渉する気はない」とは表明しているが、しかし好ましくないマイナスの影響はすでに生じている。トルコ政府には実質的な行動が求められているのである。
さらには、次のようにも諭す。
―――トルコの一部の人々は、長い間抱いてきた大チュルクの迷夢から、速やかに覚めなければならない。
■非難されるべきは中華民族主義と言う膨張主義だ
―――小アジア半島に集中するチュルク血統のトルコ人は別としても、中央アジアを含む世界の各地域には、すでに血統が近いとされる所謂チュルク民族など、すでに存在していない。
―――中央アジアではタジキスタンがペルシャ語系に属す以外、その他の四カ国はチュルク語系だが、それらの国の人々は、血縁的にはチュルク族などではない。
―――とくに中国新疆のウイグル人は、歴史的には回紇、回鶻の末裔。血縁上はチュルク民族ではない。トルコ政府高官が無知にも中国政府が「種族絶滅」をしているなどと批判するのは、基本的事実を無視した馬鹿げた話だ。
ここまで読めばわかるだろう。漢語系住民の大中華民族主義を叫びつつ、非漢語系住民族への急進的同化を推し進める中国は、チュルク語系諸民族はそれぞれ血縁関係にないなどと強調し、大トルコ主義を非難しているのだ。
そもそも中国とウイグル人の間にこそ、一切の血縁関係もなければ、文化的同一性もない。非難されるべきはそのことであるにもかかわらず、東トルキスタンの地を「中国の一部」と極め付けるのが、中華民族主義なる領土拡張主義である。
■民族浄化政策を隠蔽する中国のウソ宣伝
もちろん中国は、今回の騒乱事件の根本的原因となった民族浄化政策とも呼ぶべき急進的同化政策については、国際世論の反撥を恐れ、その事実を認めない。
かくして論評はその代わりに、次のようなウソを並び立てることになる。
―――中国は立法を通じてウイグル族の文化、文字の使用と伝承を保護し保障しながら、民族文化遺産の発揚を奨励している。
―――中国政府は従来、少数民族の名義を以って「独立」が追及されることに反対し、国家と民族の大家庭に融合することを支持し、促進する立場をはっきりと打ち出してきた。
―――さらに重要なのは、民族の団結を守り、国家分裂に反対するとの基本的な前提の下で、中国政府は新疆地区において、民族区域での自治、民族の身分の認定、教育、生育などの面で寛容な民族優遇政策を一貫して行い、愛国心を持ち、民族の団結を守ろうとする圧倒的多数のウイグル人の強い賛同を得ている。
ウイグル人の「賛同」を得ているなど、とんでもないことである。中国政府が長年にわたって彼らの文化、信仰、言語を弾圧し、さらにそれによってもたらされる人々の不満を抑えるため、自由と人権を抑圧しているからこそ、騒乱が発生するのだ。
■中国の「ウソ」を信じる国際社会の中で
ところが論評によると、
―――まさに中国中央政府のウイグル族高官が何度も指摘するように、新疆七・五事件は宗教問題などではなく、国内外の極めて少数の分裂分子が中国を分裂させ、民族団結を破壊しようとする政治安全問題であり、長期間にわたって計画されてきた陰謀事件なのだ。
恐るべき悪質な宣伝である。ところがこれに対して世界の態度はと言うと、
―――新疆七・五事件発生以来、世界の圧倒的多数の国は公正な立場を堅持し、事実、真相を明らかに理解し、多くの国や人々は明確に中国政府の政策と立場を支持している。
これはまさに上述の中国のウソの宣伝を、国際社会が鵜呑みにしている、あるいはウソと知りつつも信じるふりをしている憂うべき現状を物語るものである。
文章は続く。
―――しかしいくつかの国とメディアは雑音を発し、さらには強烈な不協和音を奏でている。ある国の政府高官は一連の言行で中国の内政に干渉し、中国人民の感情を深く傷つけ、両国関係を拗らせている。
「ある国」とはもちろん、トルコのことだ。トルコはひとり真実に従う姿勢で中国の宣伝を跳ね返し、あの国を狼狽させたと言うわけだ。
このようなトルコを、我々は賞賛しないでいいのだろうか。
■トルコが中国を狼狽させる理由
このようなことも書いている。
――――中国外交部は、国内外の「三股勢力」が近年来、不断に中国の国家安全に危害を与える活動を行い、関係国が彼らを庇護し、放置し、援助していることは、多くの事実が証明していると強調している。
そしてその上で、中国政府は外国に対し、そうした行為を止めるよう「強烈なる要求」を行っていると書くのである。
「三股勢力」(三つの勢力)とはテロ主義、分裂主義、宗教極端主義。いずれにもおぞましい響きがあるが、実は何てことはない、要するに中国が政権維持のため恐れて止まないチベット、ウイグルなど自由と人権、そして分離独立を求める勢力のことなのである。
反中国のウイグル人を「テロ主義」と呼ぶの彼らを国際社会共通の敵に仕立てたいからだが、いずれにせよ「一つの中国」を望まない彼らの存在は、中国にとっては「国家安全問題」、つまり国家のアキレス腱となっていることがわかる。
そのアキレス腱を国際世論によって傷つけられないよう、必死に世論戦(宣伝工作)を推し進め、国際社会を沈黙させることに成功したかに見える中国だが、そこにトルコが声を上げたがため、今の狼狽がある。
そこで、我々日本人が考えるべきは、日本はどうすればいいかだ。
■日本世論の高まりで中国攻撃は倍加する
日本でも政府はほとんど沈黙はしているものの、国民がトルコに呼応する形でウイグル人支援の世論を高め、国際社会にアピールを行えたなら(中国を刺激し、反撥させれば、直ちにアピールとなるだろう)、それだけで中国はさらに狼狽することだろう。
なぜならあの国のアキレス腱に対する攻撃力が倍加するからである。
実は日本はトルコ以上に、ウイグル人を弾圧する中国政府を非難しなければならない理由がある。なぜなら現在中国膨張主義の脅威を受けているのは、トルコではなく日本だからだ。
その日本におけるウイグル人を応援する運動はなお微々たるものとは言え、それでも世界ではトルコに次いで二番目に盛んだ。日本人の運動への参加は、これまでトルコでも大きく報道され、かの国の人々から高く評価されている。
地政学上、アジアのリムランドの東西両極にそれぞれ位置する日本とトルコの人々が、ハートランドと言うべき中国のアキレス腱であるウイグル問題をきっかけに、さらに信頼と提携の関係を強化することができれば、戦略的には意義深いものがあるのではないだろうか。
(付記)毎日新聞が七月二十二日に報じたところによれば、「キルギス、カザフスタンではウイグル系住民が同胞に対する中国当局の『弾圧』」に憂慮を深めている」そうだ。「キルギスとカザフには、それぞれ約5万人、約30万人のウイグル系住民がいる。ウイグル人とキルギス人、カザフ人は同じトルコ系民族で、大多数がイスラム教徒という接点がある」のだとか(もっとも「対中関係を重視するキルギス、カザフ両政府は中国への批判を避けて」いる状況だが)。こうしたウイグル人は、まさに日本の友とすべき勢力となろう。
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チャンネル桜番組動画
「闘論!倒論!討論!2009」
◆今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本
パネリスト:
イリハム・マハムティ(世界ウイグル会議日本全権代表・日本ウイグル協会会長)
王戴(民主中国陣戦日本支部理事兼事務局長)
オルホノド・ダイチン(モンゴル自由連盟党 幹事長)
黄文雄(作家・評論家)
石平(評論家)
ツェワン・ギャルポ・アリヤ(ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 事務局長)
鳴霞(月刊「中国」編集長)
司会:水島総
1/4【討論!】今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本[H21/7/17]
http://www.youtube.com/watch?v=dN-QXzLnaB0
2/4【討論!】今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本[H21/7/17]
http://www.youtube.com/watch?v=4csdYoBXeGA
3/4【討論!】今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本[H21/7/17]
http://www.youtube.com/watch?v=cUvCEhUEBvA
4/4【討論!】今日のウイグルは明日の台湾、明後日の日本[H21/7/17]
http://www.youtube.com/watch?v=v6ZTarCmzxo