【NHK】中山成彬議員らが再質問状

以下は戸井田とおる衆議院議員のブログ「丸坊主日記」より

NHKスペシャル「Japan デビュー」 2回目質問状送付

こんにちは、戸井田とおるです!
いつもお世話になり心から感謝致しております!

 NHK「Japanデビュー」偏向報道問題に対して、議連として中山成彬会長名で再質問状を送りました。下記に内容を引用致します。

(引用開始)

早速ながら用件を申し述べさせて頂きます。

前回の質問に、福地茂雄NHK会長の代理として、ジャパンプロジェクト・エグゼクティブ・プロデューサー河野伸洋氏より回答を頂きましたが、我々も回答書に記載されていた同じ資料を入手し、精査しましたところ、資料解釈に初歩的なミスか、若しくは恣意的な解釈が散見しましたので、あらためて再質問させて頂きます。
尚、再質問に関しては、専門的知識を必要としない、DVDなどを視聴した回答は、福地茂雄会長自ら回答して頂ければ幸いです。
「人間動物園」に関してNHKは、日本政府の公式報告書『日英博覧会事務局事務報告』を資料として提示されました。我々も同資料を入手し、精査しましたところ、回答に事実誤認がありましたので指摘させて頂きます。

その史料の第十七章に『日本余興』があります。
〈…博覧会当事者より漸次我事務局に交渉し来れる所あり該余興の種類に関して意見を交換したる上本邦の品位を損するものは一切之を許容せさることに方針を定め而て同時に英国当事者の希望をも参酌し結局左に掲るものを選択容認せり〉

一、会場内に日本家屋数軒を建築しその内に於て日本物品の製作実演すること
二、パノラマ的なる我田園の模型
三、アイヌ村落
四、台湾蕃人の生活状態
五、本邦演劇
六、獨樂曲藝、手品、雀藝、水藝等
七、活動写真
八、要馬術

以上が、同博覧会の催し物です。

NHKの回答にある〈会場内でパイワンの人びとが暮した場所は「台湾土人村」と名付けられ、「蕃社に模して生蕃の住家を造り(注・欠落文言「蕃社ノ情況ニ擬シ」)生蕃此の所に生活し、時に相集りて舞踊したり」と記されています。相撲などほかの余興と異なる点は、パイワンの人びとを「土人村」で寝泊まり、生活させ、その暮らしぶりを見せたことにあります。〉と、述べています。
最初に指摘することは、資料を省略するとき「略」を付記しないで、「蕃社ノ情況ニ擬シ」を削除して引用したことは、恣意的な解釈をするためと誤解されます。
それは、「蕃社ノ情況ニ擬シ」た催事であれば、どのように解釈しても「人間動物園」との表現は不適切となるからです。

回答書には、パイワンの人びとだけを差別的に「土人村」に寝泊まり生活させたとあるが、これは、明らかに間違いである。
同報告書では、「アイヌ人」も同様に生活し、その他各人の希望で居住場所を選択できたと、資料に記載されています。

以下、この関係箇所を引用する。

〈「アイヌ」村落約九百坪及台湾村落(約千三百坪)ニシテ一ハ「アイヌ」部落ヨリ齎シ来リタル数個ノ茅屋ヲ以テ部落ヲ構ヘ「アイヌ」人之ニ分居シテ其ノ日常ノ生活ヲ営ムカ如ク設備シ一ハ蕃社ニ模シ(以下、NHKの引用文に続く)〉とあり、アイヌ人も同様だったことが理解できるであろう。
同博覧会の会場は、次のようだった〈会場余興地区内十一個所ニ経営シ(博覧会平面図参看)其ノ内四個所ハ新設シ七個所ハ既存ノ建造物ヲ使用セリ(中略)既存ノ建物ヲ充用シタル日本余興ハ角力、活動写真、軽業其ノ他諸藝、柔術等ニシテ就中角力ハ宏壯ナル元加奈太館ヲ充用シテ興行シ頗喝采ヲハクシタリ(中略)余興従業者ノ住家ハ(中略)会場附近ノ住家ヲ借入シメ之ニ居住セシメタルカ後各本人等ノ望ニ依リ余興場ノ建物内ニ便宜ノ施設ヲ為シテ居住セシムルコトトナレリ(以下略)〉と、記載されています。
右記から、角力(相撲)などの余興は、既存の建物を使用していたのであり、もともと居住用の建物でなかった。

アイヌ人ならびに蕃人達の余興地区内には、村落を新設して生活できるように整備されていた。

また、居住場所は、本人の希望で「附近ノ住家」か「余興場ノ建物内」を選択することも可能だった。

NHKが使用したものと同じ資料を精査した結果、パイワン(蕃人)の人びとだけが、差別的な扱いをされていたとの解釈は、捏造と判断するに至った。
NHKの内規【取材・制作の基本的な姿勢】〔正確]には、〈事実関係の誤りが明らかになった場合には、速やかに訂正する。〉を踏まえて、次の質問をさせて頂きます。尚、回答は、誤解を生じないよう択一でお願いいたします。また、文章で回答する場合でも、必ず「択一」にも回答をお願いいたします。

� 回答書に「上記のような史料や研究者への取材により、日英博覧会でのパイワンの人びとの集合写真に『人間動物園』という表示をしています」とあるが、日英博覧会を示す「上記のような史料」とは、『日英博覧会事務局事務報告』だけですが、その中に「人間動物園」との記述があるのか否か。
(イ) 記述はある。
(ロ) 記述はなかった。
尚、(イ)を選択した場合は、同史料の頁を記載して下さい。

� 前回、回答を頂けなかったが、パイワンの人びとの「集合写真」に、「人間動物園」と記述されていたか否か。
(イ) 記述されていた。
(ロ) 記述されていなかった。

� 回答書に、パイワンの人びとの余興地区を、「台湾土人村」と、名付けられていたとあるが、『日英博覧会事務局事務報告』のなかに、「台湾土人村」との記載を確認できないが、同史料に「台湾土人村」と記載されているか否か。
(イ) 「台湾土人村」と記載されている。
(ロ) 「台湾土人村」と記載されていなかった。
尚、(イ)を選択した場合は、記載されている頁を記述して下さい。

1919年のパリ講和会議で、日本が上程した「人種差別撤廃決議案」に反対した英国などの資料や研究者の証言は、客観的に問題がある。欧州側の視点で、「人間動物園」と写真に侮辱的なキャプションを付けたのは、NHKの責任です。
そこで、次の質問をします。

� 「JAPANデビュー」シリーズは、再放送やいずれDVDなど商品化するであろうが、「人間動物園」との侮辱的キャプションを付けたままにするか否か。
(イ) キャプションを付けたままにする。
(ロ) キャプションを削除する。
(ハ) 再放送も商品化もしない。

改姓名に関して、林さんは、最後に「……改姓名すると昇級の条件になってしまうんです。それで仕方なしに、みな改姓名するんです」 と証言している。当時、台湾で「改姓名」をしたのは数%だったが、視聴者は、「仕方なしに、みな改姓名するんです」との証言を視聴させられると、「強制」との印象を受けてしまいます。また、河野氏は回答書で、林さんの発言「みな改姓名するんです」を記載していませんが、「みな」と「全員」が同意語になることを承知して引用しなかったのではないか。
NHKの内規【企画・制作】に、〈事実をゆがめたり、誤解を与えたりするようなことがあってはならない。〉とあるが、放送された「それで仕方なしに、みな改姓名するんです」は、数%しか「改姓名」をしなかった台湾の歴史的事実に、「誤解を与えた…」ことが明らかです。そこで、次の質問をします。

再放送やDVDなど商品化するときに、「そこで仕方なしに、みな改姓名するんです。」を削除するか否か。
(イ) 誤解されないように削除する。
(ロ) 誤解を与えたと思っていないので、削除しない。
(ハ) 誤解を与えないように、「台湾での改姓名は、最終的に数%でした」とのテロップとナレーションを付け加える。

前回の質問(十)の回答に(番組は、ある台湾人の方が、親族の事情を語る中で、日本人の妻になって「内地」に行った女性が結局戸籍に入れなかったという、個人的に受けた差別の現実を述べたものです。)とあるが、個々の家庭の事情を語らせ、台湾統治時代が差別的だったと強調する印象操作が明らかです。朝鮮半島の「創氏改名」と台湾の「改姓名」は、民事令の改正の中で実施され、入籍は認められていた。
現在の日本でも結婚してから、入籍までの期間は、個々の家庭の事情で様々です。
公共放送に於いて、個人的意見を語らせ、台湾統治時代の行政政策だったかの印象をもたせたことは失当である。

【日本放送協会番組基準】第5項・報道番組に、「…特定の意見をはさむときは、事実と意見とが明らかに区別されるように表現する。」となっており、そこで、次の質問をします。

� 台湾統治時代の戸籍に関して、個人的意見と事実の違いが視聴者に理解できるように「改姓名実施当時、台湾女性の内地での入籍は認められていた」と、再放送やDVDなど商品化するときは、テロップとナレーションを付け加えるか否か。
(イ) 付け加える。
(ロ) あくまで、個人的体験の事実を報道したもので、当時の台湾統治の行政政策と相容れない意見と承知しているが、問題ないと判断し、付け加えることはしない。
(ハ) 事実と個人的意見が違っているので、個人的意見を削除する。

質問(十一)の回答に〈日中戦争当時、台湾に500万人の漢民族がいたことは台湾総督府文書に記されています。〉とあるが、台湾では、現在でも本省人と外省人との様々な問題があることは、報道機関としてNHKも承知していることであろう。日中戦争当時(昭和十二年末)の『台湾常住戸口統計』(台湾総督府官房企画部)には、内地人、本島人5,524,985〔福建系・広東系・其ノ他ノ漢人系・平埔族・高砂族〕、朝鮮人、中華民国人、其ノ他ノ外国人と分類されていた。NHKの放送では、「漢民族500万人」と表現していたが、それは台湾の歴史を無視した独善的解釈です。台湾総督府の文書では、「漢民族」と断定した表現でなく「漢人系」と、台湾の歴史を踏まえた記述になっている。当時の歴史的資料を使用するときは、正確に引用しなければ誤解されることになります。
【日本放送協会番組基準】の第2項〔人種・民族・国際関係〕には、「人種的、民族的偏見をもたせるような放送はしない。」となっている。それらを踏まえて次の質問をします。
� 再放送やDVDなど商品化するときには、「漢民族500万人」との表現では誤解を招くので、史料との整合性をもたせ、正確な表現「漢人系約500万人と高砂族など約21万人」と訂正するか否か。
(イ) 訂正します。
(ロ) 「漢民族」との表現が、大きく逸脱した表現でないので、訂正することはしない。
(ハ) 問題部分を削除する。

質問(十二)の回答は、〈番組では、「この時、アメリカ大統領ウィルソンの発言が、世界の植民地に大きな影響を及ぼしていました」とコメントしています。ご質問に記された歴史的事実は承知しております。ウィルソン自身の真意がどこにあったか別にして、「民族自決主義」という発言がヨーロッパの独立に影響を与え、アジアの植民地に大きな影響を与えたという事実を番組では述べています。〉となっています。
回答の中の「この時、…」とは、1919年の「パリ講和会議」を指しているのであろうが、ウィルソン大統領の「民族自決主義」の主張は、「この時」でなくパリ講和会議に先立って1918年1月8日に公表した『講和原則十四箇条』と『講和原則四箇条』(同2月11日)の間違いと思われます。因みに、パリ講和会議で独立できたのは、ドイツ、オーストリアなどの第一次世界大戦の敗戦国の欧州の領土だけでした。パリ講和会議に日本が上程した「人種差別撤廃決議案」が、過半数以上の賛成があったにも拘わらす、「民族自決主義」を唱えていたウィルソン議長が採択しなかった矛盾点に関して、河野氏は「ウィルソン自身の真意がどこにあったか別にして、…」とあるが、それを「別にして」は歴史認識報道は成り立たないのです。また、河野氏は、日本が上程した「人種差別撤廃決議案」を承知していたのであれば、その歴史的な事実に触れなければ、著しく公共放送としての公平性に欠けている。
NHKの内規【取材・制作の基本的な姿勢】〔公平・公正〕には、「歴史的事件、事柄、事象について意見の対立があるものや、学問的に見解が対立しているものについては、多角的に検証したうえで放送する。」となっています。
総責任者の河野氏が、「ウィルソン自身の真意」に疑問を呈しているのであり、「多角的に検証」していなかったことを自ら認めています。
そこで、次の質問をします。

� 再放送やDVDなど商品化するとき、日本が上程した「人種差別撤廃決議案」をウィルソン大統領が採択しなかった矛盾点に関して、テロップとナレーションを付け加えるか否か。
(イ) 付け加える。
(ロ) 付け加えない。
(ハ) 再度検証して新しいものと差し替える。

【日本放送協会番組基準】〔第十一項 表現〕には、「通常知覚できない技法で、潜在意識に働きかける表現はしない」とあるが、「JAPANデビュー」のオープニングタイトル映像(1分30秒)の中に、通常識別・知覚できない映像が隠されています。
まず問題なのは、、ヒトラーから白馬に騎乗した軍装の昭和天皇陛下に、続く十数枚の画像の中に、「日本兵達が軍刀を掲げ叫んでいる写真」をヒトラーの写真と並べ、次に「アウシュビッツのユダヤ人を連想させる写真」を出現させ、その写真の横にクッキリ「1937」の年号と「死体に抱きついている女性の写真」をレイアウトされています。これは、「ヒトラーと昭和天皇陛下は同罪で、ホロコーストと同列に『1937南京問題』を印象づけるサブリミナル技法のような手法」になっています。この映像は、いま識別できなくても、今後繰り返し放映されることで、前述した通りの「印象」が、擦り込まれることになると思われます。
また、ベトナム戦争時の「米軍ヘリコプターの写真」(3画像)は、通常の状態でまったく知覚できません。そこで、次の質問をします。

� NHKは、再放送やDVDなど商品化するとき、「ヒトラーと昭和天皇陛下」ならびに「ホロコーストと『1937南京問題』を彷彿させる印象操作映像」と「米軍ヘリコプター」の画像を削除するか否か。
(イ) 削除します。
(ロ) 削除しません。
(ハ) 指摘されたところを含め、通常に識別・知覚できるものに作り替えます。

回答書(十三)には、〈…番組で使用した部分は、柯さんの発言の趣旨を十分に反映していると考えています。恣意的な編集はしておりません。なお、NHKは柯徳三さんから抗議を受けておりません。〉と、記されています。日本文化チャンネル桜が、台湾へ行き、NHK「JAPANデビュー」シリーズ第一回「アジアの�一等国�」に出演した柯徳三さん達に独自取材した取材映像(同封DVD:8分)を検証した結果、NHKの回答に拭いがたい重大な疑義があると判断しました。ご覧になってから回答してください。
尚、この項の質問は、歴史認識の専門的知識を必要としない、NHKの【番組基準】や【取材・制作の基本的な姿勢】などの内部規定に準じた質問ですので、福地茂雄会長代理ではなく、福地会長自ら回答して頂ければ幸いです。
NHKは、「恣意的な編集」をしていないとか、「抗議を受けて」ないとのことですが、柯さんの取材映像では、同番組視聴後に浜崎ディレクターに抗議したことが記録さています。
その柯さんの証言は、「私は浜崎さんに言うたんだ。あんた、中共の息がかかっているだろう……」と述べています。また、蒋松輝さんにNHKは「…良い方は皆わかっているから、良い方は言わなくもわかっているから…」と、「偏向取材・編集」を示唆しています。

以上、取材映像とNHKの内規【取材・制作の基本的な姿勢】〔正確〕には、「番組のねらいを強調するあまり事実を歪曲してはならない」とか、また〔取材の基本ルール〕には、「取材相手には誠実に接し、互いの信頼を大切にしなければならない」とあり、明らかに食い違っています。
そこで、次の質問をさせて頂きます。

� NHKは、柯徳三さんから抗議を受けていたか否か。
(イ) 抗議を受けていました。
(ロ) 抗議は受けていません。
(ハ) 浜崎ディレクターからの報告はなかったが、取材映像を見て、NHKに抗議があったと確認しました。

� 恣意的な取材及び編集をしたか否か。
(イ) 恣意的な取材及び編集がされていた。
(ロ) 恣意的な取材及び編集をしていない。
(ハ) 俄かに信じ難いが、取材映像を見ると、問題があったことを認めざるをえない。

以上、日本放送協会が、公共放送の使命として、よりいっそう番組の「質」を向上して頂き、国民の「知る権利」など、公序良俗の指針を示されることを願って、質問をさせていただきました。

尚、右記十問の質問に関して、ご多忙中のことと存じますが、書状受け取り後、一週間以内に回答して頂ければ幸いです。

平成二十一年六月三日

「日本の前途と歴史教育を考える会」会長

衆議院議員
中山成彬

「日本放送協会」会長
福地茂雄殿

(引用終わり)

 テレビ報道の偏向の酷さは一向に改善される様子はありません。その影響か、某テレビ局の視聴率が軒並み一桁となったという話も聞きました。かつての視聴率を取り戻したい、栄光を取り戻したいと思うならば、簡単なことで、今までの偏向を詫び、真実で視聴者の知的好奇心を満たしてあげるだけでいいと思う。しかし、自分達が日本の世論を作り出していかなければならないとか作り出しているんだとかいう誤ったプライドを捨てられないまま、同じところを延々まわり続けているテレビ業界を見ていると、このまま下降線を辿り続けるんだろうと思います。私もこれも仕事だと思って、朝晩、捏造と悪口と印象操作のオンパレードのニュースを我慢して視ていますが、視ても精神衛生上良くないので、報道番組を視るのやめようかと最近思います。

戸井田とおる


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