【地図帳問題】文科省は政府見解に従っていなかった

外務省見解は「台湾を中国領土と認めない」と判明

                     『日台共栄』編集部

 文部科学省が、台湾を中国領土と誤って表示している中学の社会
科地図帳(帝国書院『中学校社会科地図』と東京書籍『新しい社会
科地図』)を教科書検定で合格させてきた問題に関し、本会の永山
英樹理事が9月1日、文科省教科書課に対し電話で問合せをしたとこ
ろ、「(文部科学省は)国境線を書かないことは不適切と考えてい
ない」との説明を受けた。
 不審に思った永山理事が「それでは、台湾を中華人民共和国の領
土とすることは不適切ではないのか」と確認すると、それへの直接
の回答は拒否し、それに代えて次のような説明を行ったという。
「文科省は検定を学説や政府見解に従って行うが、台湾問題につい
ても、基本的には外務省の意見を参考にしている。だから、地図で
台湾と中華人民共和国の間に国境線が書かれていなくても、不適切
ではない」
 そこで再度、「政府見解に従い、台湾を中華人民共和国の領土と
することは不適切ではないと考えているか」と質問すると、「中華
人民共和国が台湾を実効支配していないという問題もある。日本政
府の見解を申し上げる立場にない」と答えたという。
 自分たちが検定の際に従っているはずの「政府見解」を「申し上
げる立場にない」といって語らないのは、文科省が政府見解に従わ
ずに検定を行っているからだろう。
 事実、永山理事はその後、外務省に対し、台湾の帰属先に関する
政府見解を聞いたところ、「日本政府は台湾を中国の領土と認めて
いない」「(文科省の検定は)政府見解を越えている」との説明を
受けている。外務省はまた、地図に関して、文科省検定に「国境線
を入れるな」との「意見」は出していないといった話もしていた。

 文科省はなぜ、「政府見解に従っている」という嘘まで言って、
子供たちに「台湾は中国領土」という間違った知識を与える教科書
を許すのだろうか。
 これは明らかに、教科書検定に対する国民の信頼への裏切りであ
る。我々は日本国民として、決してこれを許すことはできない。教
科書検定が問われている。



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