昨日(11月22日)から4泊5日の日程で第18回日本李登輝学校台湾研修団が台湾で始まっ
た。会場は淡水の李登輝基金会(旧「群策会」)。
今回の参加者は第1回の63人に続いて多い50人。団長は本会大阪府支部役員で元商社マン
の衛藤慎吾(えとう・しんご)氏、副団長は神奈川県支部役員で税理士の江成雅子(えな
い・まさこ)さん。
初日の昨日、始業式のすぐ後の第1講は蔡英文・前民進党主席による「台湾の未来と日台
関係」。本日は朝から夕方まで講義が4つ続く。
第2講は黄天麟・元第一商業銀行頭取による「台湾の経済と日台FTA締結」、第3講は
前基隆市長代理の陳南天・台湾独立建国聯盟主席による「基隆と日本の交流史」、第4講は
蔡焜燦・李登輝民主協会理事長で台湾歌壇代表の「台湾人が大事に思うもの」、そして最
後の第5講は元岡山大学助教授の李明峻・台湾安保協会秘書長による「台湾の国際法的地
位」。
明日(11月24日)からは野外研修に出かけ、李登輝先生生家の源興居や明石元二郎、鄭
南榕、テレサテンのお墓を参拝し、基隆を陳南天・前基隆市長代理にご案内いただく。25
日は宜蘭まで足を延ばし、宜蘭神社跡や初代宜蘭庁長をつとめた西郷菊次郎(西郷隆盛の
子息)の善政を讃えて建立された「西郷廳憲徳政碑」などを見学する。
最終日の26日はいよいよ李登輝元総統による特別講義。昨日は台北市議会で「台北の過
去と未来」と題する講演を行われたそうで、とてもお元気だという。
早川友久(はやかわ・ともひさ)台北事務所長がブログで昨日の蔡英文さんの講義の模
様を写真とともに伝えているので下記に紹介したい。
今日から第18回・日本李登輝学校台湾研修団がスタート
【台北事務所ブログ:2012年11月22日】
http://twoffice.exblog.jp/19545245/
第18回を迎える日本李登輝学校台湾研修団が今日からスタート。今回の参加者はスタッ
フを含めてちょうど50名。第1回目の参加者63名に次いで史上2番目の参加者数です。
参加しているメンバーは日本全国はもとより、米国やタイに在住している方も。午後3時
過ぎに宿舎となる淡水のホテルに集合し、研修会場となる李登輝基金会(群策会を改称)
へと向かいます。
到着後すぐに始業式スタート。今日は李登輝元総統が台北市議会で「台北の過去と未
来」と題する講演を行うため、王燕軍秘書長が同行しており、かわりに郭昆文副秘書長に
歓迎のご挨拶をいただきました。
そして今回の研修団の目玉のひとつ、第一弾の講義は蔡英文・前民進党主席をお招きし
ました。もともと、第18回の研修団でどなたに講義をお願いしようか話し合った際、「蔡
英文先生にお話しいただけたら」という声が上がり、ダメもとでお願いしたところ、なん
とか日程をご調整いただいて実現したわけです。
静かな語り口で始まった蔡主席の講義はたっぷり1時間。日本語族がだんだんと退場して
いくこれからの台湾では、日本語が流暢のみならず、日本の文化や政治、経済、価値観ま
で熟知している台湾人の人材を探すことは非常に難しくなった。特に2008年以降、国民党
が与党となった以降の駐日代表(駐日大使)の顔ぶれを見ても、日本語さえ心もとない人
選ばかり。これからの「ポスト日本語族世代」をいかに考えていくかが、今後の日台関係
を良好に維持するカギ、などと話されました。
その後、質疑応答にも30分ほど割いていただき、90分の講義は終了。最後に参加者と記
念撮影にまでおさまっていただきました。
夜は近くの海鮮レストラン「海中天」で晩餐会。初日ということで多少固かった雰囲気
も和み、明日からの研修に英気を養いました。
左は通訳をしていただいた張文芳・友愛グループ代表。