うになったのはそう遠いことではない。ちょうど10年前の2003(平成15)年のことだ。当
時の内田勝久(うちだ・かつひさ)交流協会台北事務所代表(駐台湾大使に相当)が再開
した。
世界のどの国も、その国にとってもっとも記念すべき大切な日として「ナショナルデ
ー」を定め、日本は今上陛下ご誕辰を祝う12月23日の「天皇誕生日」をナショナルデーと
している。そこで、各国の在外公館は年に1度、その国の要人を招いてナショナルデーを祝
う盛大な式典を開催している。
日本は中国・北京の日本大使館でも天皇誕生日レセプションを行い、台湾でも開催して
いる。その意義は深い。ただし、日本だけが台湾で開催しているわけではない。日本より
も先に、アメリカやドイツなど各国が台湾でナショナルデーを祝う式典を開いている。
内田大使が台湾で再開した当時、中国は猛反対し、中国の報道官が「絶対受け入れられ
ない。即刻、中止すべきだ」と鬼のような形相で訴えていたことを思い出す。
しかし内田大使は淡々と進め、2003年12月12日に天皇誕生日レセプションを開催した。
2007年には外交部長(外務大臣に相当)が初めて祝辞を述べ、当時の池田維(いけだ・た
だし)代表を「大使」と呼んだこともあったし、李登輝元総統が出席されたこともある。
今や中国は何も言わなくなった。
交流協会台北事務所のホームページで当日の模様を伝えている。下記にご紹介したい。
平成25年度天皇陛下御誕生日祝賀レセプション(開催報告)
【交流協会台北事務所:2013年 12月 19日】
http://www.koryu.or.jp/taipei/ez3_contents.nsf/Top/D4E9C147F6E7D6F249257C460011680D?OpenDocument
*樽井澄夫(たるい・すみお)代表の挨拶全文も掲載。
12月11日(水)、18時半より国賓大飯店にて平成25年度天皇陛下御誕生日祝賀レセプシ
ョンを開催しました。
レセプション冒頭の挨拶において樽井澄夫・交流協会台北事務所代表は、今年署名が行
われた「日台漁 業取決め」、「金融監督分野における相互協力のための了解覚書」、更
には文化交流や青少年交流等に触れ、日台関係が幅広い分野で着実に進展していることを
強調すると共に、「東日本を直撃した大震災の発生からすでに2年9ヶ月が経過しました
が、震災直後から現在に至るまで台湾の皆様からは格別の心暖まる御支援を頂いていま
す。これは正に、日台双方の人々の心と心の交流を端的に示すものとして、日本国民は忘
れることがないでしょう」と述べ、台湾側へ改めて感謝の意を表明しました。
当日は林永楽・外交部長、李嘉進・亜東関係協会会長に登壇挨拶していただき、また王
金平・立法院長や蘇貞昌・民主進歩党主席、更には、訪台中であった民主党の前原誠司・
衆議院議員、長島昭久・衆議院議員、笠浩史・衆議院議員、鷲尾英一郎・衆議院議員、渡
辺周・衆議院議員、市村浩一郎・前衆議院議員をはじめとした日台各界やその他の国々の
貴賓が数多く参席し、レセプションに花を添えました。会場では沖縄、静岡、富山県の特
産物に加え東北地方の日本酒や和食等もふるまわれ、盛況のうちに幕を閉じました。