大陸委員会副主任だった馬英九氏自身が「92年コンセンサス」を否定していた!

昨日の本誌で、李登輝元総統が「92年コンセンサス」(九二共識)について、当時の全貌を掌握
する総統だった立場から改めて「92年コンセンサス」合意を否定し、蘇起・大陸委員会主任委員
(当時)が作ったことを明らかにし、「台湾は台湾、中国は中国、中国とは関係がない」と持論を
述べられたことを紹介した。

 この件に関して、政治や経済、IT、金融などの中国関連情報を配信している「サーチナ」の昨
日号で、如月隼人記者が詳細かつ的確に解説している。

 記事によれば、李元総統がその合意を否定した「92年コンセンサス」について、当時、行政院大
陸委員会の副主任を務めていた馬英九氏自身が「共通認識も成立しなかった」と合意を否定してい
たというのだ。

 如月記者は「92年に在職中だった李登元輝総統、さらに陳水篇前総統、92年に大陸委員会主任に
在職中だった黄昆輝氏、同じく在職中だった海峡交流基金会の辜振甫董事長(理事長)のいずれも
『九二共識』の存在を否定した」とも書く。これに、大陸委員会副主任だった馬英九氏も加わる。

 黒を白と言い張る馬英九氏のなんとも呆れた話で、これを歴史の捏造と言う。いかにも中国人ら
しい変節ぶりだ。このような見え透いたウソに、台湾の人々は騙されてはいけない。


台湾・李登輝元総統が馬総統の「大陸政策」に激怒・・・「お笑いだ」、「でっちあげ」、「台湾は台湾」
【サーチナ:2015年5月3日】
http://news.biglobe.ne.jp/international/0503/scn_150503_4041519644.html

 台湾の李登輝元総統は2日、民間団体が主催した台湾の憲法改正を求める会議に出席し、国民党
の朱立倫主席が中国大陸を訪れて中国共産党トップの習近平総書記と会談することに関連して、馬
英九総統が対大陸政策の基本にしてきた「ひとつの中国」を認める「九二共識(九二コンセンサ
ス)」に改めて激怒。「九二共識」はそもそも「でっちあげ」と主張し、馬英九総統のやりかたを
「見ただけで笑ってしまう」と非難した。

 李元総統は、台湾の新憲法制定を求める「台湾憲改藍図会議」に出席。国民党の朱主席が4日に
共産党の習近平総書記と会談することに関連して、「(朱主席は)おそらく国民党代表として
(2016年の)総統選挙に出馬するのだろう。ならば、台湾人民のために頭脳を使って発言してほし
い。馬英九総統は10年間も『九二共識』を言い続けている。指導者の態度とは言えず、見ただけで
笑ってしまう」と述べた。

 李元総統はさらに、「九二共識」は「でっちあげ」と激怒。「九二共識」を認めれば台湾はなく
なってしまうと危機感を表明し、「台湾は台湾。中国は中国。双方は別の存在。彼らは彼ら。われ
われはわれわれ」と、中台は別の存在と改めて強調した。

 中国が「ひとつの中国」を政治上の原則にしていることについては、「中国の古い概念。(正統
政権を重視する)法統概念だ。中国人はそういう言い方をするものだ。だが、台湾には通用しな
い。台湾は民主的で自由な社会であり、ひとつの中国には含まれない」と述べた。

**********

◆解説◆

 「九二共識」は、中台双方の交渉窓口機関である中国大陸側の海峡両岸関係協会と台湾側の海峡
交流基金会が1992年10月下旬に香港で開催した交渉において、1992年に口頭で合意したと中国大陸
側や台湾の馬英九総統が主張する「共通認識」で、主な内容は◆ひとつの中国との原則を堅持、◆
中台双方がそれぞれ、中国の代表権についての解釈を留保する――だ。

 しかし1992年の会議終了後に同「九二共識」が発表されることはなかった。逆に海峡交流基金会
側は、11月16日になり、「『ひとつの中国』について多くの提案をしたが、相手側はいずれにも同
意しなかった」、「交渉終了後、双方は電話でさらに意見交換をした」などと発表した。

 「九二共識」の言い方が登場したのは、2000年に台湾独立を綱領に掲げる民進党の陳水扁主席が
総統選で当選した直後だった。行政院(台湾政府)大陸委員会の蘇起主任(国民党所属)が、「九
二共識」が存在すると述べた。

 92年に在職中だった李登元輝総統、さらに陳水篇前総統、92年に大陸委員会主任に在職中だった
黄昆輝氏、同じく在職中だった海峡交流基金会の辜振甫董事長(理事長)のいずれも「九二共識」
の存在を否定した。

 その後、2005年に国民党の連戦主席(当時)と中国共産党の胡錦濤総書記の会談で、「九二共
識」が両党の合意文書に明記された。さらに、2008年に就任した馬英九総統は、「九二共識」を基
礎に中台関係を促進すると表明した。

 1992年の中台の交渉で、「ひとつの中国」を巡って最大の争点になったのは「双方がひとつの中
国を認めつつ、中国の代表権についてはそれが自らの主張を留保する(一中各表)」を認めるかど
うかだったとされる。「一中各表」は「中国大陸側が、台湾側に『中国を代表する政権は中華民国
政権』との主張が存在することを認めること」を意味する。

 馬英九政権は、「『九二共識』とはすなわち『一中各表』を意味する」との見解を示している。
しかし大陸側は「一中各表」を盛り込まない形での「九二共識」に双方が合意したとの解釈を示し
ている。

 なお、馬英九総統は1992年に行政院大陸委員会の副主任を務めていた。後になって「九二共識」
が存在すると主張しはじめたが、92年の中国大陸側との交渉終了直後は、「ひとつの中国につい
て、きちんと話し合えず、共通認識も成立しなかった。中国共産党側はわが方の政治的働きかけに
対して誠意を見せなかった」と発言した。

 同発言は台湾紙の中央日報が11月6日付で報じた。馬総統は1992年当時、台湾側で交渉を担当し
た海峡交流基金会が、「ひとつの中国について合意にはいたらなかった」と発表する前に、自らが
大陸側との「共通認識」を否定したことになる。

 2016年の総統選に出馬する民進党の蔡英文主席は、「九二共識」を認めないとの同党見解を改め
て表明し、民進党が政権を奪取した後には新たに「台湾コンセンサス」(台湾共識)を法制化する
との考えを示した。(編集担当:如月隼人)

*写真はサーチナ編集部が2014年9月21日に撮影


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