修学旅行から読み解く日台交流
台湾の声編集部 加藤秀彦
日本と台湾の相互交流は年々盛んになっているが、特に高校生の修学旅行に注目したい。
(公財)全国修学旅行研究協会(全修協)の調査によると、修学旅行で台湾を訪れる日本人高校生は(添付1)のとおり急激な右肩上がりになっており、2015年には38,528人に達しNo.1になった。
さらに修学旅行で日本を訪れる外国人高校生に目を向けると、(添付2)のとおり4,012人が台湾人高校生だ。これは全体の74%にもなる。
ところで台湾の臺灣國際教育旅行聯盟が行った同様の調査だと、2015年の訪日台湾人高校生は9,391人だ。
日本の調査(4,012人)とは倍以上の開きがある。
この差は何を意味しているのか?
全修協の調査は日本の教育委員会が把握している人数のみを根拠としている。
つまり教育委員会などの公的機関を通さずに訪日修学旅行を行う台湾の学校が半数近くあることを意味している。
その多くは民間団体を通して来日するのだろう。
筆者の主宰するに日台交流会にも台湾の高校から修学旅行の相談を受けることがある。
公的機関のみならず、様々なパイプで台湾人高校生の来日をサポートしているのだ。
人気の訪問先は長野、熊本、静岡。
少々意外な感じもするが、一般的な観光とは別に日本の原風景を求めていることが窺える。
都会だけでなく、地方においても日台の架け橋が出来るのは喜ばしいことだ。
まとめると
・日台相互の高校生修学旅行が盛んに行われている。
・台湾の高校が日本へ修学旅行する際、公的機関以外にもパイプ役がいる。
・台湾人高校生は都心部のみならず地方都市にまで足を運ぶ。
将来の日台交流は都心部のみならず地方にまで広がり、さらに多様性を増すことが期待できる。
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台湾の声
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