李登輝元総統が涙ぐみながら「指導者は学生たちの意見に耳を傾けるべき」

李登輝元総統が涙ぐみながら「指導者は学生たちの意見に耳を傾けるべき」

日本李登輝友の会メールマガジン『日台共栄』平成26(2014)年3月28日

 昨日(3月27日)午後、「第二の民主改革」始動のため台中での講演に向かった李登輝元総統は、台湾新幹線への乗車前、メディアから、立法院を占拠する学生たちと馬英九総統の対応について問われ「国家の指導者たるもの、学生の意見に耳を傾けるべきで、警察力を使って彼らを排除するべきではない。学生たちが殴られている光景を見るのは耐えられない」などと、涙ぐみ声を詰まらせながら答えた。TV放送と発言(本誌編集部訳)は下記の通り。

◆三立新聞TV54:不捨那些學生 前総統李登輝哭了! 請馬傾聴學生的聲音
 http://youtu.be/fiSqEnMOzuI

≪政府や指導者は庶民や学生たちと対話しなくてはならない。特に学生たちは知識階級であって、将来の国家にとって重要な人物だ。警察力を用いて排除するべきではない。まずは彼らと会って話を聞き、何が問題なのか、どう解決するべきかを理解するべきだ。こうしたことができないのであれば、何のために指導者に選ばれたのか。

 学生たちはかわいそうだ。もうすでに(立法院占拠から)10日が経ち、警察に殴られている光景はとても見ていられず心が痛む。台湾がこんな風に変わってしまったのを見ると、本当に涙が出る。もう質問しないで下さい。さもないと本当に涙がこぼれてしまう。私の話を聞いてくれればそれでいい。

 学生たちが提案した「全民憲政会議」はいい考えだと思う。国民全体で台中サービス貿易協定についての理解を深めるべきだ。これまでの政府の説明は全く不十分だ。この機会を利用して国民への説明を尽さなくてはならない。それが民主社会の形だろう。大切なのは、政府は庶民が抱えている問題を理解することだ。≫

2014.3.28 09:40


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