台湾人の心情には無関心――「朝日新聞」の何が何でもの日本批判

台湾人の心情には無関心――「朝日新聞」の何が何でもの日本批判

                  千生会会員  鴨川高雄

令和2年8月1日付、朝日新聞の「天声人語」は、李登輝総統のことを取り上げています。

そのなかで、李登輝総統が曽文恵夫人を「ふみえさん」と呼ぶことを「日本語をすり込まれた歳月の長さを思わせて、やはり寂しい」としています。

李登輝総統の日本と日本語への思いとは全くかけ離れたものですが、執筆者個人の感想というのであれば、百歩譲ってその意見は尊重したいと思います。

しかし執筆者が本心として、そのような思いを抱いているのならば、なぜ「曽文恵」というお名前に「ツォンウエンホイ」という、中国語のルビをふるのでしょうか?(「李登輝」にも「リートンホイ」という中国語のルビをふっています)。

中国語が国民党政権によって、台湾人に押し付けられた言語であることを知らないわけはないでしょう(文中には「母語である台湾語」と書かれています)。

「『中国語』をすり込まれた歳月の長さを思わせて、やはり寂しい」とは思わないのでしょうか? 台湾語で「ツァンブンフイ」とルビをふるのは、そんなにもタブー視されことなのでしょうか?

執筆者が本当に「寂しい」という感情を抱いているのであれば、中国語のルビをふるわけがありません。また校閲記者がルビをふったのだとしても、それでは文章に齟齬が生まれてしまいます。執筆者は書くことを商売とし、誇りをもって書いている(はず)なのだから、そんな「暴挙」を許すはずがないでしょう。

故に「日本だから悪いのである」と、執筆者は考えているとしか思えないのです。


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