三峡ダム上流域で洪水氾濫! 中国ネットで情報封鎖

三峡ダム上流域で洪水氾濫! 中国ネットで情報封鎖

中国南西部の貴州省、重慶市から長江一帯で強い雨が降り続けており、長江の上流域にある支流と三峡ダム上流の綦江(きこう)区で1951年来最大の洪水が発生している。中国のインターネットには洪水水害に関する映像が多く投稿されているが、中国政府は厳しい言論統制を敷いており、「無責任な情報」の発表を禁じている。洪水に関する情報はネットではタブーとなっている。ラジオフリーアジアの報道によると、中国の主要な政府系メディアは重慶の水害に関する情報が目に入らないようにしている。重慶市公安機関がネットや公の場で「無責任な」情報を発布しているのを発見した場合には、調査を経て逮捕・起訴するので、姑息な真似はしないようにと呼びかける緊急通知を発表したとあるネットユーザーは話している。

ネットユーザーの朱さんという女性は、重慶では80年来最大の洪水災害が発生しているのに政府は被災者に対して実質的なサポートを提供しないばかりか、政府系メディアには関連報道が見られない、ネットユーザーが実際の様子をネットに投稿すると重慶政府に弾圧されるなどというのは愚かなことだ、災難とは逸早く情報を得られれば損失をまぬかれることができるものだ、と指摘している。中国政府が水災と三峡ダムの危険性を隠蔽しようとしているのは、ウイルス感染隠蔽の構図と同じことだ。重慶市の法律学者、宋建生氏は、政府役人は情報封鎖が習慣となっており、天災、人災を問わず重大な災害が起こるたびに政権の安定を守るという目的のために、政府の無能を隠蔽するのだと指摘した。

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