【追悼】黃文雄先生の思い出

【追悼】 黃文雄先生の思い出

        在日台湾同郷会会長  岡山文章

 先月、黃文雄先生の悲報に接した時は本当に驚き、悲しみにうちひしがれました。

私が初めて黃先生にお目にかかったのは1994年、当時台北市市長だった陳水扁元総統が来日した時の歓迎会においてでした。

その日は金美齢さんもいらっしゃいました。

黄先生とお会いして印象深かったのは、その個性的な毛髪と髭でした。

「台湾独立運動の重要人物だ」と紹介され、尊敬の念を抱いたのを憶えています。

2000年頃、私が怡友会の幹事を拝命し、台湾人団体の活動に積極的に取り込もうとしていた時、黃先生から台湾の李喬さん、楊碧川さん、李敏勇さん、黃越綏さん等々を紹介していただきました。

そして怡友会が年間数回開催した講演会で、その方々に次々と講演をお願いすることができました。

あの頃は私自身もそれで大変勉強になったものでした。

その他、黄先生とは本当に長い間、台湾研究フォーラムの講演会など、様々なイベントでお会いしたり、一緒に仕事をしたりしてきました。

黃先生は百冊以上の本を著し、町の書店へ行っても、先生の著書が本棚に沢山並んでいました。

先生は色々な角度から中国について語り、中華思想の欺瞞を明かにするので、読むたびに「なるほど、なるほど」と頷いたり、感銘を受けたりしたものです。

黃先生は台湾出身であるからこそ、「中国」の捉え方が極めて的確だったのでしょう。

そのため稀有な思想家として注目を浴びました。

テレビの人気番組で、有名なタレントさんが先生の著書を紹介し、その中の言説を提示しながら、コメンテーター達とディスカッションする場面も観た事がありました。

このように黃先生の独特且つ鋭い洞察力に満ちた研究結果は、多くの日本人を正確な中国理解へと導いたのです。

また日本人のみならず台湾人にも大きな影響を与えました。

黄先生の本を読んだ台湾の友人達が私に電話で「黄先生は変なことを書いているが、一体どういうことなのか」と質問してくることが何度もありました。

先生の言説は友人達の固定観念を覆すほど衝撃的だったようです。

そして台湾独立運動に関しては、黄先生は色々と知恵を出され、活力を与えられ、また経済的な貢献も惜しみませんでした。

私たち在日台湾同郷会会員一同は、先生が後顧の憂いなく安らかに眠れるよう、今後一致団結して台湾独立運動のために尽くしていくことを、ここにお誓い申し上げます。

最後に黄先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

合掌。

〔10月7日、在日台湾同郷会フェイスブックページ〕

「黄文雄先生を偲ぶ会」への参加申込Webフォーム【締切:10月31日】:

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeNCrtdH5FdPu8vgy0taTefM8JIk5byo_kY9Jh_lWv5Qd9JrA/viewform?usp=send_form

*偲ぶ会には黄文雄先生をご存じない方でも誰でも参加できます。

どうぞご臨席下さいますようお願い申し上げます。


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