【追悼】張炎憲氏の急逝を惜しむ
台湾独立建国聯盟日本本部 王 明理
台湾を代表する歴史学者、張炎憲氏が、10月3日午前5時50分(台湾時間17時50分)訪問先のアメリカ、フィラデルフィアで亡くなられた。先月26日、現地で心臓発作を起こし、救急搬送され手術を受けたが手当の甲斐なく旅立たれた。まだ67歳の若さであった。
張炎憲氏は、台湾大学、東京大学で学んだ歴史学者で、台湾国立国史館館長を務めた他にも、数々の学術界、学会で重責を担ってこられた。その傍ら、台湾人の歴史の記録者として、特に228事件や白色テロの時代について調査し、体験者、関係者にインタビューし、それを口述史としてまとめてこられた。
今回のアメリカ訪問を終えて帰国したら、台湾独立建国聯盟の歴史についてまとめる予定であったと聞いている。
我々、台湾独立建国聯盟が50年以上努力してきた台湾独立運動が、歴史学者の目から、台湾史、世界史の中に正当に位置づけられることを期待していただけに、非常に残念である。
張炎憲氏の早すぎる死を惜しむと共に、彼が残してくれた台湾現代史の貴重な記録に心から感謝し、御冥福を祈りたいと思う。
2014年10月4日