原文 https://talk.ltn.com.tw/article/paper/1398070
新パスポートに抗議する国民党の奇怪(きっかい)さ
林建良
台湾の新しいデザインのパスポートは、「中華民国」の四文字の字体と大きさは従来のままだが、TAIWANの文字が大きくなり、CHINAの文字は小さくなった。筆者は完全に満足していないが、一歩前進であろう。
多くの人々が最も我慢できないのは、パスポートに記載されたCHINAの文字で、その次に我慢できないのが車輪と見分けがつかないような例の党の党章かつ国章である。多くの台湾人も筆者と同じく、今度こそCHINAの文字、車輪のマーク、「中華民国」の文字を消し、我々が心から愛するTAIWANの文字だけを残してほしいと願っていたと思う。だが、現在の状況のもとでは、「中華民国」の文字を残すことは確かに最大公約数的な判断であるといえよう。
中国国民党はそれでも新しいパスポートではREPUBLIC OF CHINAの文字が小さくなったことについて抗議している。国民党のこの言動は深い意味を孕む。それは、国民党が真に守りたいものは中華民国ではなくCHINAであることを意味するからだ。彼らは台湾人が国際社会においてCHINAから来たと見做されることを望んでいる。だから、「中華民国」の文字が残されたにもかかわらず、彼らは不満なのだ。
台湾ではREPUBLIC OF CHINAを中華民国と称すことに慣れていても、国際的にはREPUBLIC OF CHINAは「CHINA共和国」であると解釈される。中国ということだ。REPUBLIC OF CHINAが中国と異なる中華民国であるなどと解釈する人はいないし、この文字から台湾を連想するなど到底できない。
国民党が新しいパスポートに抗議したことで、彼らの真の目的が露呈した。「中華民国」にこだわるのは見せかけにすぎず、彼らが真に求めているのは「中国」なのだ。
—
台湾の声
バックナンバー
http://ritouki-aichi.com/category/vot
登録/解除
http://taiwannokoe.com/register.html
Facebook
https://www.facebook.com/taiwannokoe
Twitter
https://twitter.com/taiwannokoe
YouTube『Taiwan Voice』藤井厳喜 x 林建良
※ぜひチャンネル登録をお願いいたします
https://www.youtube.com/channel/UCTzfqkSSN_86JN2yidU2lhQ
※この記事はメルマガ「台湾の声」のバックナンバーです。
講読ご希望の方は下からお願いします。