【立法委員選挙】生き残りを賭ける親民党
台湾の声
来年1月に実施される台湾の立法委員(国会議員)選挙では、与党の中国国民党と最大野党の民主進歩党(民進党)のほか、台湾団結連盟(台連)や親民党などの少数政党も立候補を予定している。
しかし、前回の立法委員選挙から小選挙区と比例代表の並立制となり、少数政党の生存空間はほとんどなくなった。親民党の議員らは国民党に移籍する形で議席を維持したが、台連は議席をすべて失った。
今回、台連は民進党と選挙協力し、総統(大統領)選挙では民進党の蔡英文氏を支持し、小選挙区では民進党の候補を支持する。比例については台連独自の候補を立て、台連への投票を呼びかけている。比例で5%以上の得票率を獲得することができれば2議席以上当選できる。
一方、親民党は馬英九総統が当選してから国民党から親民党系議員や宋楚瑜・親民党主席が冷遇されていることに不満を抱き、宋楚瑜主席は、立法委員選挙か総統選挙に立候補することを明言した。宋主席が総統選挙に出馬する可能性は低いと見られているが、立法委員選挙では、比例だけでなく小選挙区にも独自候補を立て、国民党に対抗し、国民党系支持者の「反馬」票の獲得を狙う。国民党と民進党の両方が過半数割れすれば親民党がキャスチングボートを握れるという思惑もある。この動きに、国民党は票田が分裂するとして危機感を強めている。