【熱い台湾総統選候補者レース】蔡英文・民進党主席、11日に出馬表明

【熱い台湾総統選候補者レース】蔡英文・民進党主席、11日に出馬表明

2011.3.11 産経新聞

【台北=山本勲】台湾の野党第一党、民主進歩党(民進党)の蔡英文主席が11日、来春の総統選の同党候補に名乗りを上げる。蔡主席の党内でのライバル、蘇貞昌元行政院長(首相)も今月中に出馬表明をする見通しで、すでに名乗りを上げている呂秀蓮前副総統を含めた候補者争いとなりそうだ。

民進党は3月25日まで総統選の立候補者を募り、4月末に行われる党の世論調査によって最終的に総統候補を決める。現在のところ候補者レースは事実上、蔡英文、蘇貞昌両氏の“一騎打ち”になるとみられている。

昨年11月の5大都市首長選で蘇貞昌氏が党内協議を経ず、抜き打ち的に台北市長選への立候補を宣言したため、同市長選出馬に前向きだった蔡主席は新北市長選立候補を余儀なくされた。蔡主席が先手を打つ形で出馬表明するのは、このことが影響していそうだ。

民進党は2008年1月の立法委員(国会議員)選と3月の総統選で中国国民党に惨敗して政権を失った。蔡英文氏は同年5月に民進党主席に就任、5大都市首長選では市長ポスト数で「国民党3対民進党2」の現状維持に留まったが、総得票数では国民党を上回るところまで党勢を盛り返している。

蔡主席としてはこの実績を背景に総統選に出馬することで政権奪還をめざしている。しかし党内では先輩格の蘇貞昌氏も出馬意欲は満々で、双方の激しいつばぜり合いが始まっている


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