【李登輝さん】沖縄・石垣市で講演 「日台は運命共同体だ」 IoT技術で協力訴え

【李登輝さん】沖縄・石垣市で講演 「日台は運命共同体だ」 IoT技術で協力訴え

2016.8.1産経新聞

台湾の李登輝氏、沖縄・石垣市で講演 「日台は運命共同体だ」 IoT技術で協力訴え

 沖縄県石垣市を訪れた台湾の李登輝元総統(93)は31日、全国青年市長会の関係者や一般の入場者ら約500人を前に「地方から発信する日台交流の深化」と題する講演を行った。李氏は台湾と石垣島の農業交流の歴史をひもとき、今後はIoT(モノのインターネット)技術で経済協力すべきだと訴え、「アジアで最も民主化が進み、人権や平和を重んじる日台は運命共同体だ」と強調した。

 李氏は、日本統治時代の台湾から石垣島に移ってきた農民が、水牛を使った開墾やパイナップル栽培、缶詰製造を導入して農業を発展させたと紹介。この交流モデルを現代に当てはめ、IoT技術で日本が最先端の研究開発を、台湾が半導体の量産を担うことで「(IoTでの)世界市場制覇も夢ではない」と話した。

 また、これにより日台双方は「雇用も増えて国内総生産(GDP)成長率で3〜4%増を維持できる」と述べ、協力拡大を訴えた。

 李氏の訪日は2000年の総統退任後、8回目。昨秋以降、体調がすぐれなかったが今春には回復し、5月20日の蔡英文総統の就任式などに出席している。李氏は3日、台湾に戻る。(河崎真澄)


投稿日

カテゴリー:

投稿者: