林初梅大阪大学准教授が、世界に誇るべき台湾言語学の祖・小川尚義の論文を復刻!
—
小川尚義論文集 〔復刻版〕
日本統治時代における台湾諸言語研究
[編者]林初梅
19世紀末、日本統治時代に台湾にわたった言語学者・小川尚義の台湾諸言語研究は、今なお、その輝きを失うことなく、大きな影響を与え続けている。本書は、各種雑誌に発表された短編論文を網羅し、小川の生涯を費やした比類なき丹念な研究活動の全貌を蘇らせる。
定価=本体 11,429円+税
2012年11月8日 三元社/A5判上製/652頁/ISBN978-4-88303-321-8
http://www.sangensha.co.jp/allbooks/index/321.htm
[目次]
序文―研究動機と小川尚義論文復刻の経緯から/林初梅[田上智宜訳] ix
序文―從研究動機及復刻小川尚義論文始末談起/林初梅 xvi
〈凡例〉 xxi
蕃語研究の来歴 3
「キビシヨ」と云ふ語に就て 9
小川文学士ノ台湾土語発音法 12
台湾土語発音法(承前) 18
台湾土語発音法(承前) 23
台湾土語発音法(承前) 27
仮名遣ニ関スル調 32
鼠の説 62
厦門語族ニ就テ 65
厦門語族ニ就テ(承前) 71
仮名遣に就て 76
厦門語族に就て 78
厦門語族に就て(承前) 86
「フアボラング」語に就て 95
「フアボラング」語に就て(承前) 105
言語学ト人種 121
言語学と人種(続) 131
言語学ト人種(続) 141
字音ト土語ノ音 147
国民読本参照 仮名遣法 150
キビシヨと云ふ語に就て 210
言語上一種ノ顕象 215
言語上一種ノ顕像(承前) 220
「マルコ、ポーロ」の伝 223
満洲ノ文字 229
番語文書ノ談片 235
仮名遣 240
数詞ニツイテ 243
数詞について(続) 246
数詞について(続) 251
数詞について(続) 256
台湾語に就て 261
台湾語に就て(承前) 268
日本の古書に出てたる馬来語 274
答弁二題 278
「サル」という詞 285
カロリン群島土人の詞 288
キビシヨと云ふ語に就て 293
タヤル蕃語の動詞の構造 297
故栗田確君追悼録(栗田君を憶ふ) 301
日本と南洋 304
台湾の蕃語に就て 308
三十年前の思ひ出 326
台湾語研究者への希望 332
昔の事ども 334
パイワン語に於ける Q の音 337
パイワン語に於ける Ts の音 345
台湾の言語 351
フアボラング語について 355
蕃語より見たる「トダル」「チダル」 363
土俗に関する蕃語の数例 371
台湾蕃語の数詞用法の二例 377
ツオウの昔話 385
タロコの伝説 387
時に関する高砂族の語 399
Calamian 語と Agotaya 語 417
台湾高砂族の語にて「臼」と「杵」といふ詞について 432
台湾高砂族の語にて「臼」と「杵」といふ詞について(二) 440
インドネシア語に於ける台湾高砂語の位置 449
小川尚義履歴書・卒業証書写し 504
(以下、横組み)
台湾府誌に出でたる蕃語・台湾蕃語の音韻変化 549
台湾高砂族の語に於て『与へる』といふ言葉に就いて 576
方言の音声転写(3)愛媛県松山市 577
インドネシアン語に於ける台湾蕃語の位置 584
言語学者・小川尚義とその時代/林初梅 585
本書収録小川尚義著作・参考資料の一覧 625