「時局コメンタリー」より転載
「台湾の声」編集長 林建良(りんけんりょう)
●国民党支持者からもソッポ向かれた馬英九
国民党寄り、親中国で知られる台湾誌「遠見」が2010年1月21
日に発表した世論調査によると、馬英九総統の支持率は23.2%
、不支持は66.3%で、不支持が大きく上回った。台湾国民が馬
政権に失望した点について、「危機管理の反応能力」が78.2%
、「政策の説明・意思疎通能力」が70.9%、「政府チーム協力
のリーダーシップ能力」が69.6%だった。このほか、与党・国
民党に対しては、「満足」が18.0%、「不満」が63.9%だった
。さらに、国民党支持者の中で、馬総統の執政表現が期待外れ
と感じた人は71.9%、国民党に対しては62.4%が期待外れだと
回答した。対中政策に関する設問があれば、不満の数値はさら
に高いものとなったであろう。
●あるのは甘いマスクと華麗な学歴だけ
馬英九神話のメッキは完全に剥がれ落ち、無能という中身だ
けが露呈している。武器であるはずの甘いマスクと華麗な学歴
は、今やワイドショーでの嘲笑のネタだ。馬英九は昨年の水害
救済での不手際に引き続き、米国産牛肉輸入問題でアメリカと
秘密裡に台湾の国益を無視する協定書を結んでしまった。台湾
の運命を左右する中国との経済協力枠組協定(ECFA)も秘密裡
に進めているが、これにより台湾の伝統産業と農業は全滅だと
の予測もあり、その不信感が急速な国民党離れを招いている。
その結果として、昨年末の地方選挙で国民党の牙城と言われて
いる花蓮県の首長ポストを失い、今年一月に行われた三議席の
立法院補欠選挙も全敗に終った。これもまた野党民進党の善戦
というより、国民党からの民心離反の結果であろう。
●独立意識は更に高揚するが
馬政権の中国接近政策と裏腹に、台湾人は中国から離れよう
という意識は逆に強まっている。台湾大学が昨年11月11日から16
日にかけて実施した意識調査によれば、「直ちに独立」は9.1
%、「現状維持後に独立」は29.9%、「永遠に現状維持」は44.8
%、「現状維持後に統一」は14.3%、「直ちに統一」は1.8%
であった。つまり、83.9%の台湾人は中国と一緒になることを
拒否し、明確に独立を主張する台湾人が四〇%にまで増えてい
るのだ。ただ独立意識の高揚は必ずしも民進党の支持率向上を
意味しない。民進党は上述の二選挙で持ち直したかに見えても
、あくまでそれは国民党の敵失によるものにすぎない。民進党
を含め、台湾人に求められるのは完全な独立国家として中国と
一線を画す気概である。
***********************************************
【2月7日林建良新潟講演会】膨張する中国に我々はどうすべきか
【二月七日新潟講演会】「膨張する中国に我々はどうすべきか」
(転送歓迎)
参加自由、入場無料、大いに参加を!!
「新潟李登輝友の会新春講演会」
講師:日本李登輝友の会常務理事 「台湾の声」編集長 林建良
演題:「膨張する中国に我々はどうすべきか」
日時:2月7日(日)午後2時開会(受付午後1時半より)
会場:東急イン(新潟市中央区弁天1-2-4)
☆入場は無料です。
☆終了後、午後4時半頃より講師先生を囲んで懇親会を
行います。参加希望者は受付でお申し出下さい。
主催 新潟李登輝友の会
*********************************************************
【3月7日栃木県宇都宮市】 民族問題を通じてアジアの未来を考える三民族合同講演会
日時 平成22年3月7日(日) 14時00分 (13時30分開場)
場所 栃木県護国神社内 護国会館
内容
登壇:
ラクパ・ツォコ(ダライ・ラマ法王事務所 日本・東アジア代表)
イリハム・マハムティ(世界ウイグル会議)
林建良(日本李登輝友の会常務理事・「台湾の声」編集長・台湾団結連盟日本代表)
水島総(日本文化チャンネル桜 代表) [コーディネーター]
会費 1,000円
主催 日本文化チャンネル桜 二千人委員会 栃木県支部
http://www11.ocn.ne.jp/~chsakura/
協力
日本文化チャンネル桜、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所、日本ウイグル協会 、日光日台親善協会