5月16日反NHK台北デモレポート
● 両手で杖をつきながら参加した黄ばあちゃんの姿には感動しました。
本日(16日)は午前11時半から友愛会の月例会に参加。その席上でもNHKの番組の件が語られ、番組の問題点を指摘した雑誌『SAPIO』(小学館)のコピーなどが配布され
ました。
私の座ったテーブルでもNHKが「台湾も反日だ」と結論づけようとした姿勢に対
し、憤りを表す方が大勢いました。「じゃあ、我々のように毎月集まって日本語
の勉強会をやってる台湾のじいちゃんばあちゃんはどうなるんだ?私らだけじゃ
ないよ、短歌やったり川柳やったりしてる人だって沢山いるよ。そういう台湾人
のことをNHKは傷つけたんだ」と。
NHK台北支局が入居するTVBS側は「台湾の声」をチェックしていたらしく、昨夜
のうちに警察へ通報され、連絡先となっていた黄敏慧さんの携帯電話に警察から
連絡が入ったとのこと。曰く「デモの申請をしていないので違法行為になる」と
か。ただ、こちらとしてはデモをするのではなくて抗議文を渡すだけだというこ
とで納得した模様。
NHKが入居するTVBSのビルの正門は残念ながら改装中。そこには警備員とおしゃ
べりしてるスクーターにまたがったお巡りさん。このお巡りさん自身もあんまり
事情が分かってないらしく、「なんの抗議なの?」と聞かれて拍子抜け。黄さん
が「NHKの番組内容云々・・・」と説明すると、「そうなの?そりゃいかんわなー
」といった雰囲気。集まってくるのはみんなじいちゃんばあちゃんだと聞いて、
「そうかー、暑いから気をつけたほうがいいよ」といかにも台湾人らしい陽気な
お巡りさんでした。
予定の15時半になると、友愛会のメンバーも続々とタクシーで駆けつけ、総勢20
名ほど。お巡りさんたちも15人ほど整列し、プラカードを掲げ、抗議文を手渡し
ました。蔡焜燦先生が「先輩」と慕う郭振純さんはNHKを皮肉った川柳を書いたプ
ラカードを掲げて参加。新竹から毎月友愛会に参加している黄ばあちゃんは杖を
つきながら抗議の列に加わりました。
参加した日本語族の声。
「私は日本が大好きで(日本と心が)結ばれていると思っているのに、日本政
府は中国やコリアばっかり怖がって、私たちを馬鹿にしてる。でも、私は日本人
が大好きだから、日本の方、台湾に来たらいくらでも案内しますよ」(台北の下
町・萬華で生まれ育った陳添良じいちゃん)。
「NHKは台湾の歴史を歪め、台湾人の日本に寄せる愛情を傷つけたのであります
。台湾と日本は昔から切っても切れない深い絆があるのでございます。反日では
ございません。沢山の証拠がございます。日本は共同生命体であり、一緒に世界
の平和のために尽くしていきたいのであります。このことは絶対に分かっていた
だきたいと思います。以上です。」
「NHKは台湾の人の言うことを非常に歪曲し、それから捏造した。これに対して
我々日本語族は非常に憤りを感じるのです」(『素晴らしかった日本の先生とそ
の教育』の著書もある楊應吟さん)。
「NHKの、この番組を計画した者は怪しいですよ。そのバックには何があるか。
お金をもらってるに違いない。頭の赤い魔物(共産党のこと)に買われたに違い
ない」(前出の郭振純さん)。
「台湾の中には今、国を売って金を儲けている人がたくさんいます。NHKはね、
その真似をするなと、私は言いたいです。あの番組は作った話だよ。僕は兄弟18
人ですよ。父は明治生まれだから学校がなかった。日本語も何も知らない。でも
私の兄弟たちは公学校や高校、大学を出ました。兄弟のうち5人は日本へ行って勉
強したんですよ。(当時)ぜんぜん圧力などというものは感じていない。(今日
、警備に来た)警察官の中には台湾の人もたくさんおりますよ。しゃべっている
言葉を聞けば分かります。彼らは今日、我々がどんな目的でここへやって来たか
知らないでしょう。私は嘘をつくのが大嫌いだから、よく説明して、この目的を
彼らに話せばね、彼らだって分かってくれるはずです。私はそれを信じておりま
す」(簡燦雲さん)。
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【ニュース】馬英九政権の対中傾斜抗議デモに60万人参加
2009.5.18
「台湾の声」
台湾の台北及び高雄で最大野党の民主進歩党(民進党)が中心となり5月17日
、馬英九政権の対中傾斜政策に抗議する大規模デモが行われ、主催者側の発表で
台北で60万人、高雄で20万人が参加した。
同デモには蔡英文・民進党主席、黄昆輝・台湾団結連盟(台連)主席、呂秀蓮
・前副総統(副大統領)、さらに蘇貞昌氏、謝長廷氏、游錫コン氏ら民進党籍の
歴代行政院長(首相)らも参加し、「中国との『両岸経済枠組協議』(ECFA)締
結前の国民投票の実施」、「台湾の国家主権を売り渡す政治家を唾棄」、「失業
から救うために無能政府に反対」、「労働者や農漁民を守るために一中(ひとつ
の中国)市場に反対」などを訴えた。
蔡英文主席は、「馬英九の中国傾斜は、台湾人の命運、未来を中国人の手にゆ
だねるものだ」、「台湾の国家は自分たちで救わなければならない」と訴えた。
蔡主席をはじめとするデモ隊の一部は、馬政権が進める集会デモ法改正に反対
し、さらに総統府前のケタガラン大通りで夜通しの座り込み活動を続けており、18
日夜まで座り込んで抗議を行うとしている。