【主張】台湾前途決議文の矛盾 [ROCは良いものではない]

「台湾の声」【主張】台湾前途決議文の矛盾 [ROCは良いものではない]

作者:多田惠

「中華民国」行政院大陸委員会主任の王郁琦が26日に
次のように語った「大陸は心配する必要がない。なぜな
らば我々が中華民国憲法を遵守していれば、両岸は国と
国の関係にはならない」。筆者は最近、次のグリーン陣
営の総統候補者について考察した:(1)メディアの注
目度では、蔡英文が蘇貞昌をリードしている。(2)蔡
の「中華民国は台湾である」発言が、一部の台湾独立派
に疑念を抱かせている。

問題は民進党の「台湾前途決議文」にある:「台湾は、
現在の憲法で中華民国と称しているが、中華人民共和国
と互いに隷属していない」。これは大きな矛盾を含んで
いる。その憲法はいまだ台湾人民の同意を経ておらず、
台湾にしても、法律的手続きで「中華民国」に併合され
たわけではない。それなのに民進党はこの憲法が台湾に
適用されると認めてしまったのである。

中華民国はリパブリック・オブ・チャイナ。すなわち中
国に立てられた共和国という意味である。だから王郁琦
が言ったことのほうが正しい。2007年に謝長廷が提
唱して物議を醸した「憲法一中」も同じくこの決議文に
根ざしている。民進党が「中華民国」を受け入れること
は、台湾を併呑の危機に陥れるものだ。

この決議文は、2000年に行われた第二回の民選総統
を取ろうとして採択されたものだ。蘇貞昌・民進党主席
は党の歴史とともに歩んできていて、団結の重要性につ
いても分かっている。野に下って2016を狙う今こそ、
党内のコンセンサスを集約し、より大きな空間を我々の
候補者と台湾に与える好機ではないか。

自由時報2013-3-28掲載:
http://www.libertytimes.com.tw/2013/new/mar/28/today-o12.htm


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