【ニュース】鹿港鎮長補選で民進党圧勝
台湾の声
台湾中部の彰化県鹿港鎮で4月28日、鹿港鎮長の補欠選挙が実施され、民進党の黄振彦氏が2万2275票を獲得し、9048票の中国国民党の蔡明忠氏を破り圧勝した。
鹿港鎮は台湾中部の古都として知られるが、選挙ではこれまで国民党が強く、今回の補欠選挙も鹿港鎮長だった王恵美氏(国民党)が今年1月に立法委員(国会議員)当選したことにともなうものであった。
ところがフタを開けてみれば、民進党候補が国民党候補にダブルスコア以上の差をつけて圧勝した。民進党の林俊憲スポークスマンは、今回の国民党の惨敗の原因として、ガソリン価格・電気代の値上げ、ラクトパミン(肉の赤身を増やす添加物)入りアメリカ牛輸入解禁方針、鳥インフルエンザの隠蔽、「(台・中は)一国二地区」発言などによるもだと指摘。馬英九総統再選後の馬政権の政治姿勢がもたらしたものとの見方を示した。
台湾シンクタンクの世論調査によると、馬総統の支持率(満足度)は26%で、不支持は62.5%に達していて、44.1%が「台湾は総統を選び間違えた」と答え、「正しい総統を選んだ」の43.5%を上回った。
だが、後悔してももう遅い。総統選挙で間違えて馬英九を選んでしまった台湾人は4年後の総統選挙まで我慢するしかない。5月20日から二期目の任期が始まる馬総統が台湾を間違った方向に導かないよう、台湾の野党は厳しく監視しなければならないとともに、地方自治体の首長のポストを一つでも多く獲得して、政権を取り戻す準備を整えなければならない。