【ニュース】民進党主席選挙に5人出馬
台湾の声
台湾の最大野党・民主進歩党(民進党)の次期党主席選挙の候補者受付が4月13日午後に締め切られ、5人の候補者が立候補登記を済ませた。党員投票は5月27日に実施される。
立候補したのは、蘇貞昌・元行政院長(首相)、呉栄義・元行政院副院長(副首相)、蘇煥智・元台南県長(知事)、蔡同栄・前立法委員(国会議員)、許信良・元民進党主席で、候補者は全員が男性。
このうち、許信良氏は蔡英文・前主席が2016年に総統選挙に再挑戦することを支持した上で台中両岸積極交流を主張。蔡同栄氏は対米関係強化と陳水扁・前総統の特赦を求めていくことを主張。新台湾国策シンクタンクの理事長を務める呉栄義氏は党内の派閥争いを超えて民進党の創党精神を取り戻すことを訴えている。蘇煥智氏は党内の世代交代を訴え、馬英九政権の「一国二地区」論にも強く反対している。蘇貞昌氏は積極的に自信を持って中国と交流し、台中関係を対立から対話へ、互恵と共存共栄へと転換していくことを主張しており、2016年の総統選挙出馬も視野に入れているとみられている。
党内の実力や知名度から、現時点では蘇貞昌氏がリードしている模様だが、過去の党内選挙でのしこりや中間層を意識した曖昧な対中政見を嫌う「反蘇」ムードも強く、今後の議論の展開や、蘇貞昌氏に対抗する候補の一本化などが場合は蘇貞昌氏リードの情勢が変化する可能性もある。