【ニュース】国民党が現台北県長の不人気を暴露、権力闘争勃発か
2009.3.31
「台湾の声」
3月30日付の台湾紙「聯合報」は、中国国民党の内部世論調査を引用して、国
民党籍の周錫瑋・台北県長の支持率が前任台北県長の蘇貞昌氏(民主進歩党
籍)より大きく下回っていることを報道した。
同世論調査によると、周氏の支持率は昨年12月の時点で24.3%(蘇氏は50.3%
)だったものが、最新の3月16日の時点で21.1%(蘇氏は57.2%)となり、周氏
が蘇氏に36.1ポイントもリードされ、その差がますます広がっている。
蘇貞昌氏は台北県長を2期務めた後、陳水扁政権の行政院長(首相)を務め、2008
年の総統選挙では副総統候補として謝長廷総統候補とコンビを組んで選挙を戦っ
た。落選して野党に転落したことから、蘇氏は今年末に実施予定の台北県長選挙
に出馬が予想されている。
一方、周錫瑋県長は1期目であるので、次回も続けて出馬することが可能
であるが、周県長は親民党から国民党にくら替えして出馬・当選したという背景
もあり、国民党内でも周県長への不満が強まっているようだ。国民党側から周県
長の不人気を示す世論調査結果が流布されたことで、周下ろしの動きが加速し、
台北県長選挙の党公認をめぐる権力闘争が活発化しそうだ。