「台湾を独立国として承認することこそ、国際社会の歴史的任務である ―古ヨリ台湾ハ中国ニ属セズー」

「台湾を独立国として承認することこそ、国際社会の歴史的任務である
―古ヨリ台湾ハ中国ニ属セズー」
                           台湾独立建国聯盟日本本部委員長
                               王明理

台湾有事の場合、つまり中国が台湾に武力侵攻した場合、国としてどう対応するのかという問題に日本も真剣に向き合わなければならない事態になっている。中国が軍事的圧力を強化している現在、米国は台湾を守ると明言し、豪、英、仏、独、カナダも協調姿勢を明らかにしている。台湾を守ることは安全保障の面からも、人道・人権的な観点からも重要であることは自由主義諸国のコンセンサスになりつつある。民主主義的価値観を共有し、地政学的に重要な位置にある台湾を中国に取られることは、民主主義の敗北を意味することにもなる。
ここで一度、立ちどまって明確にしておきたい点がある。それは、元来、台湾は中国の一部ではない、という歴史的事実である。「台湾は核心的利益で、自分たちの領土である」という中国の主張には根拠がなく、歴史的な裏付けが全くないのに、執拗に繰り返す中国の言葉に、いつのまにか国際社会も洗脳され騙されてはいないだろうか?

中華人民共和国(中共)の歴史はたかだか72年にすぎない。台湾は一度たりとも中共の領土であったことがないのはもちろんのこと、過去の歴史においても、たった一度,清国の植民地であった時を除いて、中国大陸の政権に統治されたことがないことを全ての中国人と国際社会の人々にはっきり認識してもらいたい。
中国四千年の歴史というが、ご存じのように「中国」という国はなく、中国大陸に過去約4000年に亘って、数々の王朝が生まれては滅ぼされて個々に存在してきたのである。多くは漢族の王朝であったが、遼、金、元、清のように別の民族の王朝であった時代も長い。共通していたのは、西方、北方から攻めてくる勢力や他民族との闘いに気を抜く暇がなく、(だからこそ万里の長城が作られたのである)、遥か海の向こうにある台湾という島に関心を向ける余力がなかったという点である。台湾・澎湖島の存在は、おそくとも三世紀には大陸で知られていて、少なくとも隋代に一度、元代に二度、遠征軍も出されたが、そのつど大陸王朝は台湾の風土の悪いのに恐れをなして、早々に遠征軍を引き揚げたのである。
台湾には1万年以上前から多種族の原住民族が割拠して住んでいたが、統一政権はなかった。最初に台湾を占領統治したのはオランダであり、その後、鄭成功、清、日本に統治された。1951年に締結されたサンフランシスコ平和条約において、「日本国は、台湾及び澎湖諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する。」と規定された。しかし、実際には1945年に連合国軍として進駐した中国国民党軍がそのまま台湾を占領統治し、1949年には中国共産党軍に負けて大陸を追われ、台湾に中華民国体制を持ち込んで居座った。台湾人は中華民国体制から脱却し、自分たちの国を持つことを悲願としている。
このように、歴史のどこを切り取っても、「台湾は我が国の領土」だとか「台湾の独立は決して許さない」という中共の理屈は通らない。台湾政府を支援する言動に対して、中共はすぐに「内政干渉だ」と抗議するが、内政干渉しているのは中共のほうなのである。習近平は共産党創立100年創立祝賀式典において、「台湾統一は共産党の歴史的任務だ」と述べたが、それは幻想である。
「台湾を独立国家として認知することこそ、国際社会の歴史的任務だ」と言わせていただきたい。


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