8月7日(木)、ウイグル人医師、アニワル・トフティさんが緊急講演

中国が46回も核実験を行った新疆ウイグル自治区の悲惨な現実

 昨夕、本会常務理事でもある日本政策研究センター代表の伊藤哲夫氏から、下記のご
案内をいただきました。
 東トルキスタン(中国・新疆ウイグル自治区)問題は、台湾問題と密接に絡んでいま
す。緊急のご案内ですが、ぜひお出掛け下さい。            (編集部)


                                平成20年8月4日

各 位
                             日本政策研究センター

8・7緊急講演会のご案内

前略 来る8月5日、現在英国に亡命中のウイグル人医師、アニワル・トフティさんが急
遽来日されることとなりました。これに合わせ、私ども日本政策研究センターでは標記
「緊急講演会」を下記のような要項にて開催し、中国によるウイグル支配の過酷な現実
につき、お話をうかがうことといたしました。突然の話で誠に恐縮に存じますが、万障
お繰り合わせの上ご出席たまわりたく、謹んでご案内申し上げます。

 講師のアニワル・トフティさんは、中国が新彊ウイグルで行った核実験により、ウイ
グル人の間に癌や奇病が広がっている現実を英国のテレビ会社と共に調査し、それを世
界に向けて告発された方です(詳細は水谷尚子『中国を追われたウイグル人』参照)。
その結果、中国からの亡命を余儀なくされ、現在は英国に在住しておられます。今回、
その悲惨な現実を唯一の被曝国民たる日本人に直接訴えるべく、広島の原爆記念日に合
わせ、来日されることとなりました。北京オリンピック開会式の前日に当たるこの日、
このようなお話をおうかがいできるのは誠に有意義なことと存ずる次第です。  草々

                   記

◆日時 8月7日(木) 午後6時半より8時半まで

◆場所 都市センターホテル607(都内平河町 TEL:03-3265-8211)

◆会費 1000円(会場費として)

◆主催 日本政策研究センター
    http://www.seisaku-center.net/


●ご出席の場合、恐れ入りますがご氏名をご記入の上、下記にFAX願います。

 03-5211-5225 日本政策研究センター

 ご氏名


■アニワル・トフティ Enver Tohti

広島、長崎、ビキニ、セミパラチンスク。核爆発、核実験で汚染された土地は多くがそ
の被害は報道されている。しかし忘れ去られた場所が1つある。新彊ウイグル自治区・
ロプノール。

核開発に着手した1950年代後半から60年代前半の中華人民共和国は、「アメリカと対等
に渡り合う為の原子爆弾開発」に躍起になり、原子爆弾の「自主開発」に成功した1964
年から、核実験一時凍結を宣言した1996年までの32年間で、計46回(45回とも言われる)
の実験を行い、現在では450基の核兵器が各地の軍事基地に配備されている。

中国の核実験場のあった新彊ウイグル自治区では、大脳未発達の赤ちゃんが数多く生ま
れ、奇病が流行り、癌の発生率は中国のほかの地域に比べ極めて高い。それは核実験の
後遺症である可能性が高いが、中国政府の圧力の為にその事実は公にされず、支援を受
けられない患者たちは貧困の為、薬も買えずなす術ものなく死を迎えている。このよう
な内容のドキュメンタリーDeath on the Silkroad,「シルクロードの死神』が、1998年
7、8月イギリスのテレビ局チャンネル4で放送された。このドキュメンタリーで真実を
訴えたのが新彊ウイグル自治区出身のアニワル・トフティである。

アニワルら5人の取材班は、核実験場ロプノール周辺から南新彊のオアシスの村々を訪
ね、原爆症であると思われる人々を訪問した。

ある村では新生児の8割が口唇口蓋裂だった。ある南新彊の村々では内臓異常のため腹
や喉など身体の一部が肥大化して瘤を持ったものがたくさんいた。先天性異常で大脳未
発達の為、歩けず話せない障害児ばかりが生まれる村もあった。これらの村々では貧困
により転居も出来ず、汚染された水や土壌で農業を営むしかない。被爆者は静かに死を
待つだけである。南新彊での取材を終えた一行は区都ウルムチで文献資料を収集した。
その収集から1966年からのデータを分析すると、癌の発生率は核実験とともに年々上昇
し、特に伸び率が高いのは白血病、悪性リンパ腫と肺がんであることが判明した。

アニワルは語る

「中国では被爆者が団体を作ることも抗議デモをすることも許されないし、国家から治
療費も出ない。中国政府は『核汚染』はないと公言し、被害状況を隠蔽しているので、
海外の医療支援団体は調査にも入れない。医者は病状から『放射能の影響』としか考え
られなくとも、カルテに原爆症とは記載できない。学者は大気や水質の汚染調査を行う
ことを認めてもらえないから、何がおきているのか告発することも出来ない。このよう
に新彊では、原爆症患者が30年以上放置されたままなのだ。」

「被爆国日本は新彊ウイグルの現実を知ってほしい。中国が核実験をするたびに日本は
非難声明をしてきた。それは新彊の民にとって頼もしかった。日本から知恵をもらい新
彊で生かすことを考えている。」

■アニワル・トフティ氏略歴
1963年東トルキスタン(中国新彊ウイグル自治区)、コムル(哈密、[ハミ])生まれ、
鉄道局勤務の父の転勤でウルムチで育ち、漢語(中国語)で教育を受ける。
1991年鉄道局付属病院の医師となる。1996年留学目的でウズベキスタン、トルコに渡航
し、トルコで病院に勤務する。
1998年7月新彊ウイグル自治区での核実験の影響を潜入取材した、英国独立系テレビ、
チャンネル4のドキュメンタリー「シルクロードの死神Death on the Silkroad」の取材
に参加する。
1999年イギリスに政治亡命。
現在、在英ウイグル人協会会長、世界ウイグル会議イギリス全権代表



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