来る7月10日、台湾李登輝学校研修団でおなじみの鄭清文先生(小説家・童話作家)が植
民地文化研究会創立10周年記念フォーラムにおいて、「なぜ童話を書くのか」と題して記
念講演されるそうです。
鄭清文先生は台湾を代表される文学者で、台湾李登輝学校研修団ではいつも笑みを絶や
さず、台湾文学と中国文学の違いについて日本語でご講義いただいています。
鄭先生が強調されるのは、国民党政権下においては台湾人から台湾の記憶や意識を奪う
洗脳教育がなされたことです。しかし、台湾文学者は郷土の抵抗の歴史を写実的に描き、
そこに住む者に歴史を伝えるのが使命と、いつも諄々と説かれる姿が印象的です。
下記に簡単なプロフィールをご紹介します。ご著書は日本でも短編小説『三本足の馬』
(研文出版、1984年)や童話『阿里山の神木』(研文出版、1993年)が邦訳されています
ので、ぜひご一読を。
鄭清文:1932年(昭和7年)9月16日、台湾・桃園生まれ。1958年、台湾大学法学部商学学
科卒業後、1960年、華南銀行に就職。長編小説に『簸箕谷』(1965年)、『峡地』(1970
年)、『大火』(1986年)など。短編小説に『故事』(1968年)、『校園裏的椰子樹』
(1970年)、『最後的紳士』(1984年)、ほか多数。1999年、最高名誉の「金鼎奨」受
賞。1998年、華南銀行を定年退職し、台湾師範大学で「現代小説創作與賞析」を講義。
*本会はまだ植民地文化学会との交流はありませんが、本会と関係が深い鄭清文先生が日
本でご講演されるということでご案内しています。
植民地文化研究会創立10周年記念フォーラム
・日 時:2011年7月9(土)・10日(日)、
・会 場:江東区東大島文化センター
http://www.city.koto.lg.jp/sisetsu/13400/13470/14006.html
●第1部 シンポジウム「植民地解放後の東アジア」
9日(土)13時30分〜17時30分 第1研修室(3F)
・問題提起者
崔 元植(韓国・文芸評論家)「21世紀のアジア・アフリカ・中南米」
黄 錦樹(台湾・作家)「シンガポール・マレーシアにおける植民地時代の中国語文学」
バイカル(桜美林大学教員)「最近の内モンゴルについて」
本田優子(札幌大学教員)「アイヌの民族〓育」
・コメンテーター
王 学玲(台湾・曁南国際大学教員)
進藤栄一(国際政治学者・国際アジア共同体学会代表)
・座 長 田中 宏(経済学者)
・資料代 各部500円
●第2部 記念講演会
10日(日)13時30分〜15時30分 第1・2会議室(3F)
・鄭 清文(台湾・作家)「なぜ童話を書くのか」
・コメンテーター 垂水千恵(横浜国立大学教員)
■研究発表会 10日(日)9時30分〜11時20分 同上
・王 敬翔「楊逵『三国志物語』の飜訳改作」/神谷忠孝
・肖 冬元「阿部知二の『北京』」/岸 陽子
■主 催:植民地文化学会(代表 西田 勝) Tel.047-381-4595
〒279-0023 千葉県浦安市高洲6-1 西田勝・平和研究室
TEL:047-381-4595 FAX:047-381-4595
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