[読者投稿]李登輝さんの来日を歓迎します(2)

■ぜひ日本文化についてのご講演を [神奈川李登輝友の会支部長 石川公弘]

 体調が許せばのことですが、李登輝先生に、日本文化の素晴らしさについて、薀蓄を傾
けてもらうのは、いかがでしょう。政治に関係しなければ、文句も言えないでしょう。
 和と日本精神とか、芭蕉の世界と日本精神とか。社会に与える影響は、大きいものと思
われます。
 それがムリなら李登輝学校卒業生の歓迎会とか。ボニージャックスなどの、懐かしい歌
声音楽会なども含めて。


■ゆっくりのんびりと楽しんでいただきたい [李登輝学校日本校友会 佐藤千枝]

 ようこそ、日本へ。
 まだ、残暑が厳しい季節ですが、緑豊かな東北の旅をお楽しみください。もし東北まで
足を伸ばされないのでしたら、日光ですね。おすすめします。
 秋の味覚にはまだ早いですが、新米がギリギリ間に合うかもしれませんし、ラフランス
も旬ですので、日本の果物も味わっていただきたいです。
 ゆっくりのんびりと楽しんでいただきたいです。
 靖国神社へも行けるといいのですが……。


■平泉そして靖国へ [日本兵法研究会会長・陸軍中佐 家村和幸]

 李登輝先生が来日されることを大歓迎してお待ちします。
 夏草や兵どもが夢の跡 「奥州藤原氏三代の栄耀、一睡の中にして……」
 「奥の細道」を歩かれるなら是非とも平泉の中尊寺金色堂を訪れていただきたいと思い
ます。栄枯盛衰世の習いと申しますが、兄である源頼朝に賊とされて追われ、この平泉に
逃れた源義経の最期の物語には、九郎義経を奉じ頼朝と戦ってでも奥州を守れとの父秀衡
の遺言を守るべきか、頼朝側に密通して義経の首を渡すことで藤原氏の生存を図るべきか
、藤原一族の存亡がかかった選択を迫られた藤原氏三兄弟の悲しい物語があります。そし
てその選択を誤り、道義を捨ててでも存続を願った彼等の末路は実に悲しいものでした。
 「奥の細道」を歩かれたあとは、台湾出身の軍人・軍属者27,864名の御霊が鎮まる靖國
神社にご参拝していただき、日台両国の平和と友好、そして未来永劫の発展をお祈りして
いただければ、靖國の英霊の方々も必ずや護国の鬼となり、如何なる苦難からも両国を護
ってくださることと信じます。
 李登輝先生のご来日が多くの心ある日本人に勇気と感動、そして新たな決意をもたらし
てくれるものと信じて止みません。心より歓迎し、お待ちしております。


■李登輝閣下へ2つのお願い [神奈川李登輝友の会幹事 加藤哲男]

 昨年12月4日、靖国神社において台湾出身戦没者慰霊祭が斎行された際、李登輝閣下が
追悼文をお寄せいただいたことに、日本人戦没者の遺族の一員として感謝申し上げます。
 この度、閣下が9月に日本へ来訪をされると決定なされたとの報に触れ、是非ともお願
いをいたしたくメールを日本李登輝友の会に託す次第です。
 そのお願いと申しますのは2点ございます。

1、定期的な台湾出身戦没者慰霊祭を開催するよう、戦没者遺族の一人として靖国神社に
 申し入れを行ってください。そのためにも台湾出身戦没者の祭神名票の整理を適正に行
 うように靖国神社に申し入れてください。
  これは、ご祭神と遺族とが明確に後世にまで記録されること、そのことが台湾の遺族
 にも知らされるべきであるとの考えによります。

2、全世界の人々にとって自らの祖先の祭祀を行うことは基本的な道徳の一部であります
 が、ことに東アジアのほとんどの民族にとってこれは特別な意味を持った重要な儀式と
 なっております。
  今回の訪日の機会には是非とも閣下の兄上様の慰霊を目的として靖国神社にご参拝な
 されますことを要請いたしたく存じます。

 ご健勝であられるかぎり、今後も何度でも思うときに日本を訪れていただきたく、今次
の訪問を有意義にお過ごしいただきますよう願っております。体調にお気をつけて日本へ
お出かけください。お待ちしております。

●加藤さんからは「台湾出身戦歿者慰霊祭」に寄せられた李登輝前総統からの祭電も添え
 られていましたので、下記にご紹介いたします。            (編集部)


                              二〇〇五年十二月四日

台湾出身戦歿者慰霊祭に寄せて
                              前台湾総統 李 登輝

 今年は終戦六十年の節目の年を迎え、この年に李登輝学校を卒業した皆様が中心となっ
て「台湾出身戦歿者慰霊祭」を開催されると聞き、大変感銘を深くしております。

 かつての大東亜戦争には私も京都大学の学生のときに学徒出陣し、台湾の高雄高射砲部
隊に配属され、その後、内地の千葉県習志野の防空学校に移り、終戦は陸軍見習い士官と
して名古屋で迎えました。

 この戦争では二百万人を超える日本人が戦死しており、その中には約三万人の台湾出身
者も含まれております。私の兄の李登欽もその一人です。日本名を岩里武則といった兄は
マニラで戦死しておりますが、海軍に志願し、左営の海軍基地に初年兵として配属されて
いたとき、私も高雄高射砲部隊に配属されましたので、二人で高雄の町で会って写真を撮
ったのが最後となりました。

 私も遺族の一人として靖国神社に参拝することを念願しております。私どもが現在の生
あるは、まさに自らの命を顧みずに戦った父祖たちがいたからに他なりません。お国のた
めに亡くなった方々を慰霊するのは、後世の者として当然のことです。その点で、一国の
首相が自分の国のために命を亡くした英霊をお参りするのは当たり前のことで、小泉首相
の靖国神社参拝に異議を挟む余地はありません。

 私も総統の任にあった一九九〇年、台湾と日本の方々が協力して、台湾出身戦歿者の慰
霊碑を台中の宝覚禅寺に建立するというので、一国の元首として心を込めて「霊安故郷」
と揮毫しています。英霊を慰霊顕彰するのは当たり前のことなのです。

 本日の慰霊祭には参列すること叶いませんが、台湾の地から英霊の方々に謹んで哀悼の
意を表するとともに、皆様方のお志に感謝申し上げます。