馬英九次期総統が八田與一技師の墓前際に参列

昨日、馬英九・次期台湾総統が八田與一技師の墓前際に参列した。報道はいずれも
「反日色払拭」のための出席と見ている。いずれにしても、このような日本を知るため
の催しに「反日」と言われる馬氏が参列することは歓迎してよいだろう。

 また、日本統治時代の実相を知り、中国国民党の圧政下でも台湾の人々が八田技師の
墓前際を続けてきた事実を知ることによって、馬氏の台湾人としての意識が深まること
に期待したい。歴史を知ることによって、世界観は変わる。馬氏が台湾への愛国心を育
む場となればさらによい。                      (編集部)


馬次期総統、八田技師を称賛 台湾で墓前祭 「一生懸命の人」
【5月9日 北國新聞】

 【台南8日=正札武晴】二十日に就任する台湾・国民党の馬英九次期総統が八日、台
南県の烏山頭ダムで営まれた、金沢市出身の八田與一夫妻墓前祭に参列した。馬氏は、
日本統治時代に同ダムなどの水利事業を完成させ、日本と台湾の人を分け隔てなく接し
て事業を指導した八田技師の功績をたたえて親日ぶりをアピールし、「台湾のリーダーと
して、挑戦する課題が多くある。後世に資産を残す」と決意を示した。

 「マー・インチウです。どうぞよろしく」。あいさつを日本語で切り出した馬氏は、
日本語の「一生懸命」の意味を説明し、「八田技師は台湾に青春と英知を注いだ『一生
懸命』の人」と称賛した。さらに、日本統治時代にはさまざまな評価があるとしながら
も「八田技師の功績は誰もが評価している」と指摘。八年ぶりの国民党政権となっても、
良好な日台関係を発展させたい意向を示した。

 馬氏は、日台間で争いのある尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権をめぐり、台湾帰
属を強く主張するなど強硬姿勢を取ってきたことから、「反日派」として一部でみられ
ている。しかし、総統候補に決まってからの会見などで「親日派になりたい」と繰り返
し、反日のイメージ払拭(ふっしょく)に懸命となっている。


邦人技師慰霊祭に出席 馬次期総統 反日色払拭狙う
【5月9日 産経新聞】

 【烏山頭(台湾・台南県)=長谷川周人】台湾の馬英九次期総統は8日、日本統治下
の台湾で農業近代化と水利事業に貢献した日本人技師、八田與一氏の慰霊祭に参加した。
日本国内の一部にある「反日」のイメージ払拭(ふつしよく)が狙いだ。

 馬氏はこれまで、日本の台湾統治について「許せるが、忘れない」という厳しい歴史
認識に立ってきた。しかし、この日は「ダム建設が農民生活を大きく変えた」と八田の
功績に謝意を表明。水利事業は日本の植民地政策の一環としながらも、八田個人が示し
た平等の精神と功績は高く評価するとし、「恩怨分明(恩と仇(あだ)をはっきり区別
する)」との立場をアピール、日本への配慮を示した。

 金沢市出身の八田は東京大学卒業後に台湾に渡り、干魃(かんばつ)に悩まされてい
た嘉南平原の灌漑(かんがい)を決意。1920年から10年をかけて烏山頭ダムを完成させ、
不毛の大地を台湾最大の穀倉地帯に変えた。この功績が尊敬を集め、命日の5月8日には
毎年、地元の人々による慰霊祭が行われている。


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