仰がれている玉山(標高3952メートル)と昨年(2014年)2月7日、友好山協定を結んでいる。
玉山の日本統治時代の名は「新高山(にいたかやま)」。新高山の前の名前はモリソン山。米国
籍商船の船長だったモリソンが航海日誌でこの山の美しさに触れたことにちなんでいるという。台
湾が日本の統治下に組み入れられた直後の明治29年(1896年)6月28日、明治天皇が勅令で新高山
と命名された。以後、日本が大東亜戦争に敗れて台湾を放棄するまで、新高山は日本一高い山だっ
た。
この富士山のある静岡県は、台湾との交流密度が高い。2013年(平成25年)4月22日に駐在員事
務所「ふじのくに静岡県台湾事務所」を台湾に開設し、翌年2月17日には、台北市、新北市、台南
市、桃園県、基隆市、嘉義県と防災に関する相互応援協定を締結している。県レベルで台湾に事務
所を開設しているのは静岡県だけだ。
静岡県では、4年前の平成23年度から『富士山万葉集』を刊行しはじめ、すでに12巻に及ぶとい
う。今年度も100首ずつ選定して『富士山万葉集』13巻から15巻を編纂刊行するという。
短歌とともに俳句の『富士山歳時記』も併せて編纂しており、歌と俳句を募集している。募集要
項を交流協会台北事務所のホームページで紹介しているので下記にご紹介したい。
意外に思う向きもあるかもしれないが、台湾には短歌の「台湾歌壇」(蔡焜燦代表)、俳句の
「台北俳句会」(黄霊芝会長)、川柳の「台湾川柳会」(杜青春会長)があり、もちろん、老いも
若きもすべて日本語で創作している。だから、静岡県と縁の深い台湾にある交流協会台北事務所
(駐台湾日本大使館に相当)が案内しているのだろう。
静岡県 富士山への想いを込めた「短歌」、「俳句」を募集!
【交流協会台北事務所:2015年 5月 27日】
富士山は、その類まれなる美しい自然景観により、人の心を打ち、霊峰として信仰の対象にな
り、また、詩歌、文学、絵画など芸術の源泉となってきました。
静岡県では富士山を詠んだ短歌、俳句の創作活動を通じて、富士山への理解と関心を深め、富士
山を後世に継承する意識の醸成を図るため、富士山を詠んだ短歌、俳句を募集しています。
【募集概要】
(1)募集期間 富士山万葉集及び富士山歳時記ともに平成27年9月15日(火)まで
(2)応募方法 詳細は静岡県の応募サイトをご覧ください。
富士山万葉集
http://www.pref.shizuoka.jp/bunka/bk-223/fujisannohi/fujisan-manyoushu27.html
富士山歳時記
http://www.pref.shizuoka.jp//bunka/bk-223/fujisannohi/fujisan-saijiki4.html
【お問い合わせ】 ふじのくに静岡県台湾事務所
http://www.shizuoka.org.tw/news_detail.aspx?serial=14