靖国神社の春季例大祭当日祭が斎行された昨日、「私は親日ではなく『愛日家』」と
言ってはばからない台湾の蔡焜燦先生を囲む会が靖国会館において開かれた。会場には
日本李登輝友の会の理事を中心に各界から100人ほどの有縁の方々が出席したが、中には
北海道や新潟、岩手、滋賀などからも駆けつけて盛大に開催された。
昨日午前、蔡先生ご夫妻は靖国神社の春季例大祭に初参列された後、境内の靖国会館
の偕行の間に移動、正午過ぎから囲む会に臨まれた。
司会は日本李登輝友の会の柚原正敬事務局長がつとめ、蔡先生が昨年秋に『綜合教育
讀本』を復刻されたことなどを紹介し、次いで、靖国神社の責任役員で蔡先生ご夫妻と
一緒に例大祭に臨んだ小田村四郎・日本李登輝友の会会長が来日をねぎらい、今後、何
度でも参拝していただきたいと挨拶。
続いて蔡焜燦先生が「戦後、昭和43年になって初めて靖国神社を参拝して以来、来日
するたびに参拝してきたが、例大祭に参列したのは初めて。もうこの場でくたばっても
本望だ」と挨拶されると、会場からは大きな拍手。
その後、昭和43年に一緒に靖国神社に参拝した高島嘉道氏と、昭和10年に『綜合教育
讀本』を作成した川村秀徳・清水(きよみず)公学校校長令孫の川村純一氏が紹介され、
蔡先生からも当時の状況を解説していただいた。
その後、開宴となったが、蔡先生を囲む人垣は絶えることなく、蔡先生はほとんど飲
み食いもままならなかったが、一緒に写真に収まるなど終始笑顔を絶やすことなく応対
された。
宴もたけなわとなったころから、歌が大好きの蔡先生ご夫妻をねぎらうように「赤と
んぼ」や「浜辺の歌」の大合唱となり、最後にソプラノ歌手の森敬恵さんが「千の風に
なって」を独唱、会場を盛り上げた。
閉会の挨拶は、日本李登輝友の会の林建良・常務理事。「僕は蔡焜燦先生になりたい。
蔡先生に台湾の独立建国を成し遂げることをお誓いする」と述べ、万歳を三唱して締め
くくった。
なお、蔡焜燦先生は今週半ばに関西に移動して司馬遼太郎氏の墓参や講演会などに臨ま
れ、5月1日に帰台予定。 (編集部)