野口さん講演会での小田村四郎会長の開会挨拶

ご列席の皆様、何かとご多忙のところを、アルピニストとして世界的に著名な野口健先生の講演会にご出席いただき誠に有難うございます。

本来なら会長である私自身も出席して、皆様にご挨拶申し上げなければならないところですが、今年は十月に蔡焜燦先生が理事長をお務めになる李登輝民主協会と姉妹提携の調印式を行った折に訪台したばかりであり、書面をもってご挨拶申し上げる失礼をお許し願います。

さて、日本李登輝友の会の使命は、李登輝元総統の日台運命共同体理念に共鳴し、その速やかな実現と両国の鞏固な結合を図ることにあります。そのためには二つの条件が考えられます。

第一は、我が国が台湾を正統な独立主権国家として認知し、正規の国交を回復して台湾の国際社会への復帰を支援することです。また、第二の条件は、台湾国民が台湾人としてのアイデンティティを確立することです。李登輝先生はかねてからこれを強く主張し、台湾正名運動として取り組んで来られました。

私どもは李登輝先生のこの活動を支援する一方、創立以来、日本における台湾正名運動に取り組んでいます。お陰様で、昨年、外国人登録証明書から在留カード化される法改正に伴い、台湾出身者の国籍表示が中国から台湾に改正されることになり、ここに完全な解決をみました。改めて皆様方のお力添えに感謝申し上げる次第です。

本会はその他にも、台湾に桜の苗木を寄贈したり、李登輝先生と本日講演される野口先生の対談をセットするなど、「日台共栄」を合言葉に様々な活動をしており、本日の野口健先生のご講演もまた、必ずや日台共栄のため皆様をおおいに裨益されることと確信しております。

野口先生には来る十二月二十三日、本会が毎年開いている「日台共栄の夕べ」においても「台湾からの再出発─日本の元気を台湾から取り戻す」と題してご講演いただくことになっています。いわば、この講演会が前哨戦です。最後までご清聴のほどよろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、蔡焜燦先生には講演会開催を全面的にご支援いただき深く御礼申し上げます。また李登輝先生からもお花を頂戴いたし、この場を借りて御礼申し上げます。そして皆様方のご健勝を心からお祈り申し上げ、私の開会の挨拶とさせていただきます。

  平成二十二年十二月九日

日本李登輝友の会
会長 小田村四郎



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