ぶりに催された春の園遊会に、台湾を代表して馮寄台・台北駐日経済文化代表処代表(当
時)と顔希君夫人を招かれ、今上陛下から直接「台湾ありがとう」というお言葉を賜っ
た。陛下が馮代表にお声をかけられた後、皇后陛下も顔希君夫人と英語で歓談されたとい
う。
本誌でこのことをお伝えしたとき「これは日本として台湾の東日本大震災支援に最高最
大の感謝の意を表したことになり、日本人の一人として、陛下の思召しに心から感謝申し
上げたい」と述べたが、日本ではこれ以上の感謝の意を表する形はないと言っていい。
昨日、被災地の石巻市内でコンビニエンスストアを営む本会会員で、日本李登輝学校台
湾研修団卒業生の高橋俊一(たかはし・しゅんいち)氏から久しぶりにお便りと写真をお
送りいただいた。
一読、驚いた。なんと台湾から石巻市と隣接する女川町(おながわ・ちょう)の消防署
に台湾の方から消防車が寄贈されていたというのだ。
高橋氏は「消防車両が不足してゐる中、かうした台湾からの御厚情に、ただただ感謝の
意を新たにするものです」と述べているが、それ以外に言葉が見当たらない。心から感謝
申し上げたい。
ちなみに、高橋氏のお便りの書出しにある「届けた自転車」とは、公共機関や保育所な
どで働く方が移動手段を失っていた当時、高橋氏からの要請を受けて「被災地に自転車を
贈ろう」という気運が巻き起こり、日本李登輝学校台湾研修団の卒業生が中心となり、皆
さまから寄せられたお見舞い募金で8台購入して送り届けた自転車のことだ。詳しくは昨年
3月31日のメールマガジン「日台共栄」をご覧いただきたい(下記)。
◆宮城・石巻で被災した高橋俊一さんに自転車8台が届いた![2011/3/31] http://melma.com/backnumber_100557_5144898/
ご無沙汰してをります。 震災後の御支援誠にありがたうございました。届けた自転車
で、警官が店に来店する姿が日常になりました。そんな中、石巻消防署に台湾から寄贈さ
れた消防車両があると知り、足を運んで参りました。
広域広報によると、「日本を愛する台湾有志の方々から」とあります。東日本大震災を
受け、消防署でも多くの車両が被災しましたが、かのやうなところでも、台湾から温かい
御支援を受けてゐたやうです。 初めは去年12月に張璧夙様より、女川消防署に高規格救急
自動車(命名:充号)、続く今年2月には胡榮材様より、石巻消防署に消防ポンプ自動車
(命名:未希号)を、それぞれ寄贈いただきました。
消防車両が不足してゐる中、かうした台湾からの御厚情に、ただただ感謝の意を新たに
するものです。御報告まで。