に9月に来日し、「アジア・太平洋国会議員連合」の年次総会に出席するという。蘇嘉全・立法院
長は昨年8月にも、「台湾・日本交流聯誼会」に所属する立法委員22名を率いて1日から4日間の日
程で日本を訪問している。
下記の中央通信社の記事が伝えているように、台湾が唯一「中華民国」という名称で加盟してい
るのが「アジア・太平洋国会議員連合」(Asian-Pacific Parliamentarians’ Union:APPU)。
中央事務局は東京港区にあり、現在、事務総長をつとめる廣瀬徹也氏(元駐アゼルバイジャン特
命全権大使)によれば「各国間の友好親善強化、自由と民主主義に基づくアジア・太平洋地域の平
和と安定の確立や域内の諸問題の解決に向けて活動している、東・東南アジアと・太平洋の23の国
と地域の議員からなる組織」だという。
また、同連合のホームページでは、その創設について「アジア地域における東西対立を背景に、
岸信介元総理ら有志の提唱を受け、志を同じくするアジアの国々によって創設された『アジア国会
議員連合』(Asian Parliamentarians’Union: APU)が基盤となっている」と説明。
しかし「ソ連の崩壊、東西冷戦の終結もあって、APPUは当初の目的は達成したものの、近年、各
国の国内情勢やアジア・太平洋をめぐる国際情勢は大きく動いており、一方、国際テロ活動の活発
化や、北朝鮮の核開発の問題など域内の平和と安定を妨げる要因の増加が見られ、APPUの一層の貢
献が期待されている」という。
2009年の第40回年次総会は初めて台湾で開催されて馬英九総統が出席し、2014年にも台湾で開か
れている。
正加盟国 はアジア地域(8ヵ国)、太平洋地域(13ヵ国)の21ヵ国。
日本、中華民国、大韓民国、タイ王国、マレーシア、フィリピン共和国、ラオス人民共和国、モ
ンゴル共和国、ナウル共和国、バヌアツ共和国、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国、ソ
ロモン諸島、パプアニューギニア独立国、トンガ王国、サモア独立国、キリバス共和国、クック
諸島、ツバル、フィジー諸島共和国、パラオ共和国。
また、準加盟2地域はグアムと北マリアナ諸島で、ベトナム社会主義共和国はオブザーバーとし
て参加しているという。
蘇嘉全立法院長、来月訪日 アジア諸国との国会議員交流で
【中央通信社:2017年8月8日】
(台北 8日 中央社)蘇嘉全立法院長(国会議長)が9月に日本で開催される「アジア・太平洋国
会議員連合」(APPU)総会に出席するため、与野党議員からなる訪問団を率い、同月17〜20日の日
程で訪日、アジア諸国の国会議員と交流する。
APPUは中華民国が現在唯一、「中華民国」の名称で正加盟国として参加している、国会議員を対
象にした国際組織。関係筋によると、訪日する議員は与党・民進党から7人、野党からは国民党4
人、時代力量2人、親民党1人の計14人。現在のところ、詳細な日程はまだ明らかになっていない。
APPUの前身は1965年、岸信介元首相らの提唱によって創設された「アジア国会議員連合」
(APU)で、発足時のメンバーは中華民国、日本、韓国、タイ、フィリピン。後に加盟国を増や
し、1980年に現在の名称に改めた。
(陳俊華/編集:塚越西穂)