この日、トム・コットン上院議員(共和党)をはじめとする超党派議員が、あたかも蔡総統の米国立ち寄りを祝福するかのように、米台関係の強化と台湾の国際参加支持を骨子とする法案を提出したという。
時事通信によれば、コットン上院議員は声明を発表し「中国の台湾海峡での攻撃的な行動は黙認されないとメッセージを送ることにもなる」と述べているという。
ちなみに、コットン上院議員は1977年5月生まれの41歳。若手ながらティラーソン国務長官辞任のときにはポンペオCIA長官の後任に、またマティス国防長官辞任のときには後任候補に名前が挙がる、アーカンソー州選出のタカ派。ハーバード大学卒業後、ロースクールに進学して弁護士資格を取得。その後、陸軍に入隊、幹部候補生学校に入学して士官としてイラクとアフガニスタンに派遣された経歴を有し、下院議員を経て2014年に上院議員に当選した軍人出身の有望政治家だという。
この法案の具体的な内容は報じられていないが、今後の行方を注視したい。
ハワイでは、ヘリテージ財団の主催により、コリー・ガードナー上院議員とテッド・ヨーホー下院議員とのビデオ回線を通じた公開対談も予定されているそうで、蔡総統にとっては心強い支援に満足して帰台できそうな米国側の粋なはからいだ。
—————————————————————————————–台湾関係強化法案を提出=兵器売却支持−米超党派【時事通信:2019年3月27日】https://www.jiji.com/jc/article?k=2019032700325&g=int
【ワシントン時事】米共和、民主両党の超党派議員団は26日、台湾との関係強化を目指す法案を上院に提出した。法案には、台湾への米国製兵器売却を米議会が支持することや、台湾との軍事演習実現に努力するよう国防総省に要請することなどが含まれている。中国の反発は必至だ。
共和党のコットン上院議員は、声明を出し「安全保障、経済、文化関係を(米台は)この法律で深める」と強調。「中国の台湾海峡での攻撃的な行動は黙認されないとメッセージを送ることにもなる」と指摘した。